ジョディ・フォスター大好きなんですよね!あの青い瞳がとっても魅力的で堪りません。そんな彼女の初監督作品と云う事で以前から気になっていた一本です。天才子役と云われた彼女が天才児を描くって部分もちょっと気になっていました。
シングルマザーのディディ(ジョディ・フォスター)の7歳の息子テイトは天才児。学力も高いがピアノや絵画、詩などを理解し完成も豊かな子。しかし小学生に通う彼は自分が廻りと違う事を悩み孤独を感じておりディディにもそれは良く判っていた。そんな時に児童心理学者のジェーンと出会い英才教育の勧めを受ける。初めはテイトを取り上げられる様で拒絶したディディだったがテイトの将来を考えジェーンにテイトを預けが・・・
テイトが感じた孤独や悩みは天才子役と云われていたジョディ・フォスターの想いそのものなんだろうなと感じました。「子供は子供らしく」いるべきでは?と彼女自身も葛藤を持っていたんじゃないのかなと。もう一つ面白いなと思ったのはこの作品での男性・父親の立ち位置。
テイトの父親は不要として描かれているし、テイトが友人になれたと思えた大学生のエディは自身の都合の良い時だけテイトを喜ばせる身勝手さ、数学の天才少年に至っては父親の思い出は「自分の方が賢いと思っているのか?」という父親の妬みや嫉妬と辛いものだけ。
結末まで観て現在のジョディ・フォスターと照らし合わせてみると当時の彼女の目指す家族、彼女のセクシャリティを含めた理想像を映画にしたものの様に思えました。コレって彼女の私小説ならぬ私映画なんだなって印象です。
映画的には結末まではホッコリできて楽しめました。テイトを演じた子役が上手で感情移入もひと際でしたね。ちょいちょいクスクスと出来るシーンを織り込んでいるんですが自分的にはジェーン先生が母性に目覚めるくだりが一番面白かった。ラストはだいぶ唐突過ぎましたがテイトが幸せならばいいか!って感じですね(#^.^#)
「リトルマン・テイト」 オススメ度 ★★★