気嵐や目論見はずれの釣り難し昨日の雨で、富士山の冠雪が宝永火口の下までかかって、一層の冬化粧になった。海岸近くには気嵐も立って、海水温と気温の差を感じる朝であった。「気嵐が立てば寒さが身にしみて釣果悪しを冬の所為にす」
望の宵まづめの風は冬ざるる「満月や夜釣りの風は冬ざるる」としたのですが、季語3つのご指摘をいただき、書き換えました。ご指摘、ありがとうございます。早朝、スーパームーンの満月が雲の間に見えていた。朝晩、風が冷たくなったと感ずれば立冬も過ぎていた。夏が暑く長かったから、海の上はやっとひと息ついたように思える。「冬ざればけさの寒さは身にしみてスーパームーンの月しずみゆく」
路傍の塵なり雨後の金木犀雨があがって・・・ウォーキングしている道の傍らに、キンモクセイが咲いていた。私の鼻は、花の匂いを感知し難い構造をしているらしい。沈丁花をわざわざ見に行った時もそうだったが、このキンモクセイの匂いをほとんど感ずることなく、何日もこの前をウォーキングしていたのだ。鼻の構造が花の香にフィットしないと分かったとしても、それにしても匂いがなさ過ぎなのだ。詳しい友人に尋ねてみた。すると「二番花ではないか?」という返事が返って来た。暑かった夏のなごりで、キンモクセイが種の保存のために二番花をつけたのではないかというのである。二番花は香が少いというのである。雨が降って花が散って、雨が降って花が散って側溝に流れて、また雨が降って花が散ってを繰り返していたようである。キンモクセイも終わりの季節だった。「香も飛んで落ちて路傍の塵となり金木犀の花や寂しき」