鼓動 【葉真中 顕】

<読んだきっかけ>
大好きな葉真中さんの新刊。
内容も好きそうだったので、即予約!

<あらすじ>
ホームレスの老女が殺害された。
犯人・草鹿は、父親も刺殺したと自供する。
なぜ、殺害に至ったのか?

刑事・奥貫綾乃は、事件を追う。

内容に触れます&感想>
ひゃ~~~久々に好きそうな内容の葉真中さん^^

犯人・草鹿と、刑事・奥貫綾乃、二人の目線。
二人とも74年生まれ。ついでに私は73年生まれ。
草鹿の方は、子供の頃から始まって、中学でのイジメ・高校&大学での話。
苦戦した就活。ブラック企業。引きこもり。
などなど、「分かる~~~」の連発。
同世代の為、時代背景がよ~く分かる。

綾乃は、結婚&出産したのだが、娘を愛することが出来なかった。
娘を置いて離婚。
殺害された老女が持っていたのは、偽造された身分証明書。
いつしか、老女に未来の自分を重ねて・・・
老女の正体、事件を追う。

ホームレスの高齢女性が殺害。って
まさきとしかさんを連想してしまった。
(確か、そんな話あったよね?)

ん~~~本書は、8050問題なのかな。
引きこもりの子(50)を、心配する親(80)。
切実だったなぁ。
自分と同世代だったせいか、すんごい分かった。身に沁みた。

昔に読んだ、ある作家さんの小説で「人の命は平等」みたいのがあった。
(すごい昔の為、詳しい文言までは覚えて無いがこんな感じの内容)
本書では「人の命には優劣がある」とあった。
こっちの方が、なんだかしっくり来た。

後半?ラストで、意外な!!があるんだけど、
葉真中さんファンとしては驚かなかった。
いつもの?葉真中さん^^ 好きよ~~~。
これがあるから、葉真中さん好きなんだよな~~と思いつつ、
それを期待して読んでるので、驚きは激減(笑)

作中ずっと鬱展開。暗い。
なので、マジ凹みしそうになった。
救いは・・・一応あるのか? その先を考えると救いは無いよなぁ^^;
でも、やっぱり葉真中さん大好き!

あぁ、こーいう葉真中さん。また読みたいなぁ~~~

 

お気に入り度

★★★★☆