星の等級と明るさの計算(暗算のやりかた) | 久万高原天体観測館の星と自然日記

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星の等級と明るさは小学校で習います。

1等級は2.5倍明るい。

5等級は100倍明るい。(6等星100個が1等星の明るさ)

しかしその後はこれ以上習いません。

 

では5.8等や7.3等て何倍?とずっと思っていました。

関数電卓で2.5^5.8と計算していました。

 

今更ながら暗算しようと思い立ったのです。(遅いぞ!学芸員F!)

次の簡単な数字と手順を覚えてください。

 

(1)0.5等は1.6倍明るいなど(ここ重要)

a) 1等は2.5倍明るい(皆さんご存知)

b) 0.5等は1.6倍明るい

c) 0.25等は1.3倍明るい

d) 0.125等は1.1倍明るい

e) 0.06等(0.05等でもよい)は1.05倍明るい(5%明るい)

f) 0.03等は1.03倍明るい(3%明るい)

*半分ずつの明るさを覚えます。

 

(2)星の等級を分解します

例えば 6.55等を分解すると(先ほどの0.5や0.25の数字を使います)

 

 6.55等 = 6等+0.5等+0.05等

 

です。

整数の6等は5等の2.5倍明るいので100*2.5=250倍です。

0.5等は1.6倍、0.05等は1.05倍明るいと先ほど覚えましたね。

    掛け算します!

6.55等=250倍明るい×1.6倍明るい×1.05倍明るい=420倍明るい

(正確に電卓で2.5^6.55を計算すると404倍明るい)

 

ほぼ合っています。皆さんもいろいろ試してみましょう。

慣れると頭の中でできるようになります。

星の明るさの暗算方法でした。

 

(Q)なぜ半分の明るさを覚えるの?

(A)小数点以下の数字は半半半半々の組み合わせになります。コンピュータの内部と同じ2進数の組み合わせです。

 

 小数点の数字は 1/2+1/4+1/8+1/16+1/32+1/64+..................... (実際は分子は1か0かのビットになります)

 このようにコンピューターは0.000..01から0.9999...99を計算しています。

 

0.75=0.5+0.25

0.81=0.5+0.25+0.06

0.35=0.25+0.125-0.03  <-----引き算が出ると明るさは「割り算」します。

暗算ですから完璧には合いませんが、単純計算できる方が楽です。

 

*小学生に教えるとすぐマスターするでしょう。大人の皆さん、負けないように。(^^)