小さなリケジョ・Aちゃんご来館 | 久万高原天体観測館の星と自然日記

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本日10日、先日のお手紙のことで驚いたAちゃん(小学校2年生)がご来館です。
図書館などでいろいろと調べてご両親と来てくれました。

星空しんぶんを作るため、質問をたくさん準備していました。
前回と同じ質問です。「土星のほくろ」の問題です。
事情を聞くことで謎が分かりました。それは土星のイラストにありました。

イラストでは土星本体に「2つの丸い黒い影」があります。この丸い影の正体が知りたかったのです。
そのイラストは「環」をほぼ真横から見た土星(望遠鏡で見ると串刺し土星です)です。
土星本体に2つの丸い影が確かに「ほくろ」に見えます。さっそくシミュレーションしました。

Guide9で前回の環の串刺しの頃の日にちを設定です。一番大きな衛星「タイタン」を調べてみました。
案の定、衛星とその影が土星本体にありました。
イラストのようにタイタンは黒くなりませんが、影はまさにほくろです。
これで謎は解けました。
ただし影の大きさは小さすぎ、地球からは見えません。影の大きさはおよそ0.5秒角です。
ざっくりですが、金星(日面通過を思い出して下さい)の1万分の1です。
地球からは見えません。土星に接近した人工衛星から見た様子のイラストだったのです。

次々に質問がありました。どうやら小2で「リケジョ」なのです。驚きました。
望遠鏡も持ってきてくれていましたので、部屋の端に月の写真を置いて望遠鏡で観察です。
望遠鏡の使い方を昼間の景色で練習することとしました。

さてFも疑問がありました。お母さんに聞いてみました。
知りたかったのは手紙の書き方です。返信用封筒に名前の下に「行」を付けていた件です。
お母さんも説明に苦労されたようです。
「行」にしたら二重線で消えて「様」になって帰ってくるからと納得させたそうです。
確かに2年生では分かりませんが、お母さんの言う通り「様」で帰ったので良かったです。

意外な事実も聞きました。「美星天文台」へ5月に行かれたそうです。
1日目は曇って見えなかったのですが、Aちゃんが「見えるまで帰らない」ということで連泊です。
2日目は土星をはじめいろいろ見えました。このときにアヤニさんが見せてくれたそうです。
そうだ、6月30日の写真がある!みんなで写真を見て、アヤニさん、アヤニさんと盛り上がっています。
6月30日の写真で盛り上がっているとは、ご本人も知らないでしょう。
Aちゃんが行きましたらお願いしますね。アヤニさん。
「星の虹の王子様」と説明しています。王様のほうが合うかも?

望遠鏡の練習です。

Aちゃん


美星天文台のアヤニさんです。

アヤニさん


お母様へ
久万高原を紹介してくれたカナコさんは大きくなったんですね。
姉妹が20歳代と思っていました。
周りの時間がスゴイスピードで進んでいました。
「いとこ」です。(^^; まるで浦島太郎です。