説明しようとするとややこしくなってしまうので、
特に解説もなく使用していましたが…
牡羊座(漢字)とおひつじ座(ひらがな)の違いについて。
お気づきになっていた方もいらっしゃるかもしれませんが、
変換違いではなく、あえて表記を分けています。
占星術で使われる牡羊座(漢字)という表記は、
実際の夜空におけるおひつじ座の位置ではなく、
天球を30°ずつ12に分けた場合の“領域”を表したものです。
春分点を起点とし、最初の30°までが牡羊座の領域となります。
(実際には、牡羊座の0°~29°と表されます)
ここに星(惑星、太陽、月など)が入っている場合、
牡羊座の何°にある…という言い方をします。
また、この場合の牡羊座を「白羊宮」と表す場合もあります。
(夜空の星座とは違うこと、「宮」とすることで領域だということも表して
いますが、わかりにくいので一般的な占いでは使われていません)
それに対し、おひつじ座(ひらがな)は、実際の夜空における
星の並びを意味しています。
星座盤では、すべての星座がひらがなかカタカナになっていますが、
そのように正式に決められているからです。
※春分点の説明は、またややこしくなるので、省略しています。
ワタクシは、天文関連の場所にいたこともあるのですが、占いも好きなので、
特に意識せず「今は〇星が○○座(漢字)にあって~」とか言ってしまい、
「違うよ!」と訂正されることが多く、ちょっと困っていたのです…
ある星が占いで「牡羊座」にある場合、実際の夜空では「うお座」の場所に
見えるからです。
占いで言う○○座(漢字)と、夜空で実際に見える星の場所は、
ほぼ星座ひとつ分、後ろにズレています。
約3000年前、現在の占星術ができた頃には、確かに春分点はおひつじ座にあり、
そこを牡羊座の0°としたのですが、地球の歳差運動により、時代とともに
後方へ移動(逆行)してしまうのです。
※歳差運動の説明は、またややこしくなるので、省略します(笑)
おひつじ座から始まったので、その後の時代はうお座の中を逆行していく
ことになり、西暦2000年頃からは、春分点がみずがめ座の位置に入りました。
(占いやスピ業界で「水瓶(みずがめ)座の時代」と言われているのは、このことを指しています)
そのため、占いで「牡羊座0°」と言えば、実際の夜空では
みずがめ座とうお座の境目あたりになるのです。
牡羊座(の領域)に何らかの星があれば、それは牡羊座のエネルギーを帯びると
考えますが、実際の夜空では、おひつじ座の場所にあるワケではありません。
ということは…地球(人間や社会)に12星座のエネルギーをもたらしているのは、
ピカピカ光っている星ではなく、別のシステムだということです。
(この辺りに、何かヒミツがありそうですね(笑))
春分点は、約2000年ごとに星座を移動していき、歳差運動の周期である
26,000年をかけて、また元の場所に戻ります。
私たちにとっては、想像もつかない年月ですが、地球にとっては
1年(12ヵ月)くらいの時間感覚なのでしょう
歳差運動に関することでは、北極星も時代とともに変化しており、
現在の北極星はポラリス(こぐま座α星)ですが、
古代エジプト時代にはトゥバン(りゅう座α星)であり、
織姫星として有名なベガ(こと座α星)やデネブ(はくちょう座α星)などが
北極星だった時代もあります。
南極星というのは聞きません。たぶん丸くない(球体ではない)からですね(笑)
来月の七夕からは、また新たなシリーズを掲載していく予定です
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