H/BLのスケジュールは、どうやって調べるか?
前回に引き続き、今日もNVOCC関連についてのお話です。
<輸入の流れ>
①船積み書類の入手
②スケジュール確認
③輸入通関準備
④A/N入手、配送手配
⑤輸入申告、納税、輸入許可
⑥D/Oリリース
⑦貨物引取り
②スケジュール確認
突然ですが、みなさん飛行機に乗る時を思い浮かべてみてください。
自分で予約手配した場合は、共同運航でも、自分の予約した航空会社がどこなのか分かりますね。
でも、旅行会社のパッケージなどで予約した場合は、どこの飛行機会社なのか、
旅行会社からの書類で確認します。
この時、コードシェア便でその「便名」しか載ってなかったら、どこの航空会社でチェックインすべきなのか、すぐには判別できないと思います。
便名だけを見て、わかる人はよっぽどのマニアではないでしょうか(笑)
H/BLもそれと同じことで、H/BLには船会社の情報が載っておらず、手がかりとなるのは
「本船名」ぐらいなのです。
ですが、その本船が「アライアンス」での運航で、ひとつの船に複数の船会社が貨物を載せていた場合、本船名だけで船会社を特定することができません。
船会社にはB/L NO.やコンテナNO.からトラッキングできるシステムがありますが、
混載業者には、そのトラッキングシステムがありません。
加えて、H/BLにはH/BL NOがありますが、この番号でも貨物を追跡することもできません。
トラッキングするには「船会社」を突き止めて、M/BL NO.もしくはコンテナNO.でしかトラッキングができないのです。
このM/BLの情報は輸入申告する際に、必ず必要になる項目でもありますので、
どちらにしても調べておかなければなりません。
また、全世界にNVOCCはかなりの数が存在していますので、聞き慣れない業者名もたくさんあります。
NVOCCは船会社同様に、日本と海外で必ず、現地法人もしくは現地代理店があります。
つまり、輸入地に「受ける相手」が必ず居ます。
船会社の場合は、この「現地の相手」が割と分かりやすいのですが、
NVOCCの場合は、複数の会社の代理店を担っていたり、初めて聞くような業者もたくさん居ることからなかなか、全体を把握することが難しいのです。
そこで、H/BLには大体、「AGENT INFORMATION=到着地の連絡先」という、
日本ではどこの会社にコンタクトしたらいいのか、という情報が記載されています。
M/BLには、この情報は記載されません。
M/BLとH/BLに記載してある項目自体は、いずれも同じです。
HB/L上の下記色付け部や下部の余白部分などに「現地法人もしくは代理店情報」が記載されています。
最近は少なくなりましたが、昔はこの連絡先を記載してないことが多く、調べる手立てが
なくて途方に暮れることがありました・・・。
当時は、現在のようにネットの情報も整備されていませんでしたので、スケジュールを調べるのに一苦労する時代でした。
(懐かしい🤧)
中国の内地からの貨物などで、未だに連絡先の記載が無いこともあります。
その場合は、SHIPERに聞くか、④のA/Nを待つか、しかありません。
④は追って、詳しく説明します。
NVOCCのB/L発行については、海と空でそれぞれ協会があります。
もし、興味があればサイトを覗いてみてください。
🚢海:JIFFA⇒https://www.jiffa.or.jp/
🛫空:JAFA⇒http://www.jafa.or.jp/
このように、H/BLが発行されている貨物(NVOCCが間に入っている)のスケジュール確認は、
やや複雑で手こずるかもしれません。
最悪、到着を急いでなければ血眼になってスケジュールを調べる必要はありませんが、
やはり、貨物がいつ頃に着くか、ぐらいのおおよその日にちは把握しておきたいものです。
自社で輸入される場合も、業者として仲介に立ってる場合でも、確認しておきた事項ですね。
私は、まったく手掛かりが見つからない場合はコンテナ番号の頭(アルファベット)か
シール番号の頭(アルファベット)でよく、船社を割り出します✌
実は、コンテナ番号の頭(アルファベット)でも判別つかない時があるので、
シール番号が一番確実だと密に思っています!<(`^´)>
コンテナ番号の頭についても、また別でお話しするつもりです。
積替え地や、到着地に入ってくる本船名およびおおよその入港日の目途が立ったら、
③輸入通関の準備に入ります。
明日は③の説明です。
困った時は「こびと」を思い出してください🧙♀️