新年あけましておめでとうございます。

いつか、日本の暮らしがまた日常になった時には、おせち料理も
作りたいなぁと思って30年くらい過ごしてきましたが、そのうちに
子供達もすっかり大きくなり、三人ともにドイツ・ヨーロッパ文化圏の
大人となりました。

おせち料理への特別の思い入れも、その一体感も、僕の今年60になる
今回の人生では、日本とドイツの間で永久にお蔵入り、またそれも
自然かなと思う正月でした。

そうそう、年明け前、うちの長男は長く付き合ってきた大切な彼女に、
二人の10周年となるクリスマスイブの前の日、オーストリア・ウィーン
の都を見下ろす丘の上、満天の星の下、この国の古い歴史を刻んだ旧式の
ホテルの前で、婚約の申し込みをしたそうです。
もちろん、両方の親達はツンボ桟敷で、、、。 

クリスマスイブの夜、樅の木の前で、僕達夫婦はそれをクリスマスカード
のメインメッセージで初めて耳にして、思わず、

「おぬし、やるなぁ!」

と、「立派に成長したもんだ!」とつくづく思いました。

去年の夏、修士卒業後、多分、ドイツ語圏では当たり前の、個人個人の
一本勝負の就職活動、何度も最終面接ではじかれても、
「二人の生活の基盤のウィーンから離れた就職はなし!」を意固地に貫き、
最後の最後で、二人のこれまでの勉学・生活の地での就職を決めて3週間、
「機は熟した」と長年の彼女との婚約を、26歳の自分の中の、
人生の大きな節目の決心として決めたのでしょう。
「よくやった!」と思います。

そして、僕もクリスマスのプレゼントに、子供達三人が今年の秋に
あらかじめ京都で選んでくれていた前掛けを締めて、

「第二の人生、ライフワークの本命スタート」と思うのでした。

友人、知人の方々、何処にいても、どう生きても一回限りの人生、
その時々の一緒の時間や一人だけの、それぞれの時間を大切にして、

「互いに健やかで良い年になりますように」

 

 

 

今日は日曜日。

陽がいつまでも沈まないような、
夏の晩の、のんびり時間の御馳走ごはん。

タイの昆布締めにあっさりレモンと柚子のカルパッチョ。
サーモンとアボカドの西洋風お造り。

タイの昆布締め・トマトスライス・アボカドのサラダ風カルパッチョ。

調味料、薬味は、山葵、柚子胡椒、ブラックペッパー、青紫蘇、
ちりめん紫蘇、オリーブオイル、海塩、生醤油、白バルサミコ等を適時、
適当に組み合わせて。

その後は、切り落としのサーモンの切り身を実山椒と一緒に
照り焼き風にして、小丼に。

締めはこの頃よく作るにゅうめんで。
鳥の骨、鯛のアラ.、昆布じめの残りの昆布などで取った出汁に、
薄口、酒、塩であっさりと味付けして、ドイツの万能ネギと
ほうれん草を投げ込んで、最後にほんの何滴か、僕の秘蔵の山椒油を
垂らして。

ああ、美味しかった!
牛負けた!⁈

地球儀で見れば、
僕が住むドイツは随分と北方の国。

 

 

日本でも、ドイツでも、
「郷にいれば郷に従え」と言われると、
僕はなんかカチンとくるけれど、
「郷にいれば、そこにはきっと美味しいものがあるよ」
と誘いかけられると、

「ヤー・ヴォール! その通り!」とつい答えてしまう。

ドイツの初夏の美味しいもの。
沢山の、僕が日本語では名前も知らない、数々のベリー。
それで作るお菓子。

夕餉に庭で食べる、黄色のパプリカと赤のパプリカのムースに、
しっかり水抜きしたトーフのピューレを加えたポタージュ。

白アスパラに美味しいチーズを振りかけて、オーブンで熱々に焼いたもの。
そして、爽やかな葡萄の香り立つ、きりっと冷えたビオの白ワイン。

せっかく日本でドイツ料理のことを話すなら、こんなことも紹介して
くれれば、本当は嬉しいのだけれど。
「君よ知るや、ドイツの国…」

初夏のご飯。

「ドイツで作る日本のご飯」そんなことを三人の子供達が小さかった
二十年前から、いつも考えてきた。

さぁ、今日は何が出て来るのだろう!

まずは塩もみした浅漬けと塩煮した赤パプリカのムースを食卓へ。