何とも衝撃的な写真からです。私自身腰が抜けるほどビックリしております。
釣れなかった時の釣行は比較的書きやすいのですが
予想外の釣果があった時はどう書いたらいいのか分からなくなりますね。
実寸で91センチ
勿論自己記録です。
さて、事実かどうかは別として戦国時代
明智光秀が織田信長を本能寺で討ち天下を手中にした後
わずかな13日位で羽柴秀吉(豊臣秀吉)に討たれて滅ぼされたところから
『3日天下』と言われ、極めて短い時間だけ権力を握ったと言う
意味だと思います。
今回の釣行はそんな生々しい話ではなく私と若い釣友出井君が
真夜中の波止で腹を抱えて笑った話です。
6月最初の大潮しかも新月。この日だけはどうしても外せない
釣れるかどうかは誰にもわからないが夢を追っかける事ができる。
アルバイト先には1か月前から休むと言ってある。
出発前若い釣友出井君から仕事の都合がついたので「後から行ってもいいですか」
と言う連絡があり別に断る理由もないので
「いいよ!気を付けておいで」
このところの物価高であまり金銭的に余裕がないので下道でのんびり
行く事にした。我が家を出たのが朝の9時
現地への到着には6時間くらいかかるかな(´ー`)
2件のエサ屋に寄り昼食は国道沿いの山岡家のラーメン
昔バイクに乗っていた時によく走った三桁の国道を北に向かった
新緑がまぶしく気持ちがいい
現地到着は夕方4時前自宅を出て約7時間かかった事になる。
予想外に北からの風が強かったがポイントには入れた。
竿を並べ終えた頃に出井君も到着
何と3時間半で着いたと言う(゜.゜)
出井君は4本、私は一本多い5本の竿で大きな夢に向かってキャスト!
ここは超ド級モンスターマダイの住む海
私は何度もここを訪れ、そのたびに釣友のタモ入れをさせられた。
その釣友達のほとんどが初めてと言う。
その昔釣友平尾君はこの場所で80のマダイを釣り山陰バトルで優勝
タモ入りは私
最近では釣友車谷さんとの釣行でも初めてと言う車谷さんが
70オーバーを釣り、タモ入れは私(゜.゜)
毎年今年こそはと頑張るが未だに私自身釣ったことはない
北からの風は収まることなく日が暮れた。地元のアジ釣りの人も
帰り、長い波止には私と若い釣友出井君だけになった。
真夜中11時を過ぎた時とんでもないことが起きた!
Pセレクトを弓のように曲げて出井君が人生初70オーバーの
マダイを釣り上げたのだ。(タモ入れは私)
実寸76堂々たるモンスターだ。
「ククレさんの記録を超えた!」
何とも小さな目標だが彼の釣りの目標は全ての魚種で私を超える事
らしい(゜.゜)
ここからが大変彼への祝福の電話やメールが鳴り止まない
飛び上がって喜ぶ出井君
「おめでとう!よかったね」とは言うものの
内心ガックリのククレカレイ(-_-)
「だが待てよ!時間が早すぎる!」
ここのマダイはいつも日付が変わり、釣り人に睡魔が襲い掛かり
体に重く鉛のような物が圧し掛かる3時位に大きなドラマが待っているのだ。
エサ取りは小さなフグが居る様だが針には乗らない
虫エサの赤ムシにはほぼ毛虫が付き、ユムシにもたまに毛虫が着く
今回初めて使ったホタルイカには何故か毛虫は喰ってこない。
その3時を過ぎた時である
私の竿が海面に向かってぶっ飛んだ!物凄い重量感でグイグイと引っ張られる
エイのようでもあるが確実にこちらに寄ってくる。張り付くこともなく
少しづつではあるがこちらに向かってくる。ジリジリとドラグが逆回転する
力糸が入りあともう少しの所で頭を振っているようだ
「マダイや!間違いない!モンスターマダイや!」
出井君がタモを持ってスタンバイ
「もう少しや!あっ!バレた! 何でや!」
何と10号ハリスが針の手前ですっぱりと切れていた
気が付かない内にフグに傷つけられていたハリスがモンスターの力に
耐えきれずに切れたようだ。
頭の中が真っ白になり開いた口が塞がらないどっと疲れが出た
出井君は何も言わない
泣きたくなる思いで仕掛けを取り換え戦闘再開
翌日釣友松尾さんと話していると
「そこからまだ体制を整えて釣りをする根性が凄いなー
普通ならばらした時点ですべてが終わってるよ」(´▽`)
本当はここで終わっていたはずでしたが奇跡のような大逆転劇が
待っていました。
痛恨の大バラシから30分後別の方向に投げていた竿が音もなく
ぶっ飛んだ! 「また来た!」
Pセレクト405Bが今夜は出ていない満月状態になった。
危ない!この仕掛けはハリス8号に5センチのケプラーにマダイ針
14号
先ほどよりも重量感があり獲れるかどうかは運次第か・・・
頭など振ることはないが張り付くこともない
「間違いない!マダイや!」
横で出井君が「マダイです!ククレさん!マダイです!」
一度目のタモ入れに失敗
「アカン! バレる!」
自分のタモを取りに行く出井君だがもう間に合わない
自身でタモを入れた!
とんでもないモンスターマダイである。
スケールを当てると90を超えていた。今度は頭のネジが外れたようで
放心状態。自分が何をしているのかも分からない・・・
やっと我を取り戻して出井君と握手
「やっとククレさんを追い越したと思ったのに・・・酷いね・・・」(^_^;)
「ほんまやなー、早かったな3日天下と言うより
三時間半の楽しい時間やな」(*´▽`*)
書ききれないドラマがまだまだありましたが
若い釣友出井君が
「ほんま嬉しいですわ! ククレさんと出会えて、投げ釣りを覚えて
色んな人と出会えて、投げ釣りは最高です!」
「それはよかったね。今日は心に残る一日やね」