無題この感情を言葉にしようとすればするほどとりとめなく掴み所がなくなり霧散して手が届かなくなる。言葉にすることで輪郭をはっきりさせて解決まで見通したいのに言葉を選ぶうちに本質がわからなくなってくる。自分がどうしたいのかすらわからない。ただ涙だけが流れる。理由も言葉もつけなくていいから涙で洗い流せということなのだろうか。しかし一粒の涙で訳を考え始めると、途端に涙は止まり理由はまた霧散するのだ。自分に言い聞かせる。禍福は糾える縄の如し。