山城師範の「今日の話」 | かつてのこと。

かつてのこと。

2008〜2020まで起きてたこと。

『沖縄拳法といえば、突きの威力というイメージがあると思います。

しかし、私は突きが強くなることが大事だとは思ってません。

いつも言ってますが、中学二年生の子供が、全力で大人の顎を殴れば、簡単に気絶します。

打撃力自体はその程度でも十分なのです。

戦うということは、相手のすべての能力と向かい合うことです。

重要なことは、いつ、どのように、どの距離で技を決めるか、

どのような戦略を立て、実行していくか。

これに尽きます。

その全ての能力の中で、打撃力を無意識に向上させておき、本来の戦いにおいて最も重要な「間合い」や「戦略」を実現するための要素の一つが、「突きの威力」であるとしか考えていません。

強く突けば威力が出るのは、多少筋力があれば当たり前のことです。

ほんの少しのエネルギーで、強烈な突きを生み出せることが、他の戦略や間合いを実行するエネルギーへと分割できることが大事なのです。

京都のTBWのフルコン選手たちは、そのことで試合持久力や自分の打撃力に集中しすぎずに、動きを良くしていくことが可能になります。

この考え方がもとにあるので、私は競技空手でもフルコンタクトでも通用する技術を伝えることができるのです(どっちもやったこと無いのに、教えることが出来て、結果も出てます)。

強くなるということは、すべてのことへと理解を深める必要があります。

そこが沖縄拳法の本当の凄さではないかなと思います。』