三重稽古会プチ合宿 ep.1 | かつてのこと。

かつてのこと。

2008〜2020まで起きてたこと。

 2015年8月2日、3日は、沖縄拳法空手道 沖拳会 三重稽古会の初めての合宿でした。全く格闘技、武道の経験がない会員が多い三重稽古会では、蹴りの上達が遅かったのです。その彼らが

「合宿したい!」

というやる気を口にし、それなら!と私も意気に感じて。「蹴りといえば ”三日月の菊野” だろう!」と思いたち、沖縄拳法の弟弟子でもある菊野克紀さんにオファーをし、多忙な菊野さんもそれを快諾してくれて…という、なんともドラマチックな流れで合宿へとこぎつけました。気がつけば、大阪の支部長、副支部長、香川の稽古会長など、遠くから仲間たちが駆けつけてくれて、三重稽古会のメンバーには豪華すぎる合宿準備が揃いました。

 菊野さんには「蹴りの講座」とだけ伝えていたのですが、やはり初めてのことらしく彼との事前やりとりも重ねての当日でした。



「菊野克紀の蹴り講座」が始まると、最初から圧巻

彼の格闘技歴においての蹴りの歴史と意味をたどりながら、世界へ向けての ”菊野の蹴り” へと到達しつつある今を実直な言葉で伝えてくれました。すごい説得力。これで、この講座はもうキマッタも同然でした。


 内容は、通常の蹴りの常識を疑う動きからスタート。これが沖縄拳法の基本からきているので見知っているのですが、やはりみんなの真剣度が違います。

『繋がる』体操、脚上げ、移動しての脚上げ、移動蹴り、ミットに蹴り込んでの移動。









前蹴り、中段、下段、上段
それぞれに対処するディフェンス(これがまたUFCまんまのシンプルかつ高度なもの)





これらの動きには、身体操作だけではない、メンタルの話勝負の機微の話が、短いけれど的確に菊野さんの言葉として挟まれてきます。みんなの目に真剣さと喜びが増していく……



『気づかれない蹴り。』
『リスクが低く利益が大きい蹴り。』
『防御も兼ねている蹴り。』
『突きの威力が増す蹴り』
『三本目の手』

そんな到達目標を最初に聞かされているからでしょうか、みんなの動きにリアルさが伴っていきます。特に、格闘技経験者達には、珠玉の宝庫だったのではないでしょうか。

 ただ足を出しているように見えるだけの動き。地味でしょぼいように見えることにすら、戦略的な意味があり。しかし、実際に対峙して、あるいは蹴ってもらって、身体で味わうその意味と威力は説得力以外の何物でもなく。菊野さん自身にも「永い!」と思われていた三時間の講座は、少しだけやることを残して17時に終了したのでした。



 めちゃくちゃ暑い稽古を支えてくれたのは、垣本 大阪支部長の差し入れ、アロハウォーター!ほんとに、何の抵抗もなく身体に染み込む水です。ここで買えます



 ウチの弟子会員たちには、「充実した」なんて言うのもどうかというぐらい、新鮮で刺激的で濃密な講座となりました。


 で、三重合宿はこのあと18:30からまたみっちりと……(つづく)