非常勤で勤務している小学校で、例年は3・4年生の書写を担当していますが、今年は3年生が2クラスなので、3年生2クラスを受け持っています。

 

 1学期は小筆を使わず、大筆を使って一「横画」、下「縦画・点」、日「おれ」の学習をしました。小筆は使わずサインペンで名前を書いてきました。2学期から小筆を使わせたいので、この3教材の後小筆で名前を書く学習をしました。まず担任の先生から児童名簿をもらい一人一人の名前の手本を書きました。パウチをして子どもたちに渡しました。これまでたくさんの子どもたちに名前の手本を書いてきましたが、名前の手本は大事に6年生まで使ってくれる子どもたちが多いです。

 

 さて、名前の練習ですが、小筆を出させると1クラスは10人、もう1クラスは22人の小筆がさばき筆にになっていました。3年生は毛筆を初めて使うので、書道セットを新しく購入して持ってきます。包装を外させると指導時間が少なくなるので、担任の先生にお願いして包装を外してもらうようお願いしています。大筆を使うとき筆を固めてある糊をほぐして取り、さばき筆にします。この時、小筆は今は使わないのでなおしておくよいうに指導します。小筆も大筆と同じようにさばいてしまったようです。この時、小筆は大筆と違って筆の先を使って小さい字を書くので糊で固めてある小筆を大筆と同じようにさばいてはいけないことを言っておいた方がよかったのかもしれません。後の祭りですが…。

 例年、小筆をさばく児童がいるので、小筆を15本用意していたのですが、1クラスは22人なので貸すことができませんでした。筆に墨をつけ硯の丘の部分で先を尖らせて書くように指導しました。

 

 さて、希望者にさばき筆を直す請負をしました。子どもの時、ご飯粒をお湯で糊状にして固めた経験があります。数が多すぎるので書道用品店で「ふのり」を購入することにしました。しかし、ふのりは置いていないとのことでした。置いている店を知らないかと尋ねても置いている店はないだろうという答えが返ってきました。何に使うかを話すと「不易のり」や「壺のり」で固められるという話をしてくれました。そこで、100均で買ったチューブの糊に水を少し加え固めることにしました。

 

 名前を記入させて預かった小筆を先ずきれいに水で洗い、糊を少し薄め小筆の根元まで糊が入るように何度も糊をつけ指で筆の先を尖らせました。筆先と腹の表面だけが乾き腹の部分が膨らんできているように感じたので、腹の部分を指で何度もつまみ腹の部分をへこませました。

 固まった筆の先の糊を爪で取り、墨をつけて次ぐ使えるようにしました。糊を少し硬めにしたので、筆をおろすときに苦労したり、またさばき筆にしてしまわないか心配になったからです。