<正しい鉛筆の持ち方をすすめる理由>

① 鉛筆を動かしやすい ⇒ 整った文字が速く書ける

② 鉛筆の先が見える  ⇒ 書く姿勢が崩れない

③ 指が疲れにくい    ⇒ 長時間続けて書ける

 

前回、正しい鉛筆の持ち方は、

「鉛筆の先が見える ⇒ 書く姿勢が崩れない」

という話をしました。

 

今回は、「指が疲れにくい ⇒ 長時間続けて書ける」

の話をします。

 

鉛筆は「にぎる」のではなく、軽く「つまむ」です

半紙に筆を置くと点が書けます。しかし、ノートに鉛筆を置いても何も書けません。鉛筆は、紙面に圧を掛け動かさないと線は書けません。しかし、圧を掛け過ぎると線は引けません。鉛筆を持ち紙面に垂直に適度な圧を掛け動かします。

 

 

鉛筆をギュッと握って指にペンダコができるという話をよく聞きます。

 

鉛筆を持った状態で、鉛筆をつまんで持ち上げるとさっと抜けるでしょうか。文字を書くときの鉛筆の持ち方は、「にぎる」ではなく「つまむ」です。鉛筆を持つのに爪が白くなるくらいギュッと握らなくてもよいのです。鉛筆が抜け落ちない程度に軽くつまみます。

 

 

手の基本的な動きは4種類

①  手のひらを手首のところまで折り曲げる/伸ばす。

②  手や指を内転する/外転する。(指と指をつける、離すという動き)

③  回内/回外。(手首を回転させる;ギンギンギラギラ夕日がしずむ の動き)

④  指には対向(親指と他の4本の指が向かい合う)という特別な運動がある。

 

曲鼻猿→直鼻猿→類人猿→ヒトと進化の階段を上がるにつれて、手と指の屈曲と伸展という基本運動のうえに指の対向性が加わり、ヒトになって手の運動の自由度は最高に達しました。

 

手は文字を書く運動器官と共に感覚器官でもある

指の動きは、物を握るときの動きが「曲げ」で、物を離すときが「伸ばし」。指の骨を使ってどの指でも自由に伸ばしたり曲げたりすることができます。ものを「つまむ」ときは、親指、人差し指、中指の3本の指が中心になって動きます。

 

通常、私たちが手というときには手首から先の手のひら、手の甲と5本の指を指します。この手の部分には、なんと私たちの体全体の骨(206個)のうちのほぼ4分の1にあたる54個(27個×2)もの骨が集中しています。手の機能が多彩であることがこのことからもわかります。

 

(※「書く姿勢・持ち方を甘く見てはいけない-持ち方を診断して直しませんか」より)

 

手のひらには1平方センチあたり30個しかない感覚器は、人差し指の先には200個あり、

文字を書きながら手掌面の指が、最も弱い刺激で感覚が起こる場所です。この感覚は脳に伝えられ、次の書く動作に生かされます。

 

手先を器用にしよう

手先が器用に使えるということは、文字を正しく整えて速く書くという目標を、手を使って正確に実現できるということです。

 

器用に手が使える時には、力が適切な強さになっています。余分な筋肉が使われていないし、筋肉の力が大きかったり、小さかったりしません。余分な筋肉が働いていないので、手先の動きに無駄がないのです。

 

 

もっと詳しく知りたい人は、

鉛筆の持ち方指導のバイブル

「書く姿勢・持ち方を甘く見てはいけない 持ち方を診断して直しませんか」(風詠社)

を手に取ってご覧ください。