月賦 | 死語辞典by九条唯子

死語辞典by九条唯子

Laughter makes good blood.

新タイトル

こんにちは、九条唯子です。
またまた久方ぶりの更新でございます~。

せっかくの2連休でしたが、

1日は爆睡でつぶれてしまいました。

疲れているのです。

今年の疲れは、今年のうちにとらねばと思う今日この頃なのです。月賦文字

さて、本日の死語は『月賦』。


『月賦』とは、割賦販売の一種でございます。

「賦」の字には、「割り当てる」という意味があるのでございます。


つまり、現品先渡しで、支払いは後。

今で言う、クレジットカードによる買物と同じですね。


古今東西、いつの時代も商売人は

品物を買ってもらわねば商売が成り立ちませぬ。

しかしながら、高額品はそうそう売れるものではない。

そこで考案されたのが割賦販売。


この販売方式は、

「物は欲しいけれど一括で買えるほど現金はない」

という庶民に支持され、明治に入ると割賦販売を専門的に行う

月賦百貨店なるものが次々に誕生しました。

中でも、丸井、緑屋、丸興、大丸百貨店が業界の大手でした。


もちろん、製造会社も売りたい思いは同じ。

1901年(明治34年)、外資系の「シンガーミシン」が、

日本で月賦による直接販売を始めました。


翌年には、本屋の「丸善」が「ブリタニカ(大英百科全書)」

の割賦販売を行い成功を収めます。


大正時代には「日本楽器」がピアノ・オルガンの月賦販売を開始。

昭和初期には、「東芝」や米国の大手自動車メーカー「フォード」、

「ゼネラルモーターズ」も月賦販売を始めます。


経済不況の打開策として、

割賦制度を用いた個人消費の喚起が図られのだそうでございます。



そういえば、遠い昔、わが家にも月一冊届く、

百科事典とか文学全集とかが、

ズラッと本棚に並んでおりました。

あれは割賦販売だったのかぁ…。



わたくしが幼少のみぎりから本に親しめたのは、

両親がチクチクと『月賦』で支払ってくれたおかげなのです。


ありがたいのです。

月賦






小学低学年の頃、月イチで配本される

「少年少女世界の文学(全30巻)」がとても楽しみでした。

確か赤いブックケースに入っていました。

とっくの昔に処分してしまったけれど、

ちょっと後悔しています。


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