漫画原稿を描くインクのこと
まだデビュー前のこと
周りには誰も細かなことを
教えてくれる人がいなかったので
初めて書いた漫画原稿は
「墨汁」を使っていました。
ベタの部分は筆で塗っていました。
その頃まだ中学生
画材屋さんなんて知らないし
近所の文具店には種類はなく
墨汁しか探せませんでした。
それから高校生になって
わたしが師と仰ぐ「内田善美氏」の元で
見たことのないインクを発見しました。
「インク」
インクだけれどなんだか普通のインクじゃない。
インクの文字の下には
「製図用」と書かれていました。
原稿には
こ こ これで描くのかぁ~~~~!!!!!
あわてていつもの墨汁を買いに行っている
文房具屋さんに行って
これが欲しいと言うと
オバちゃんが出してくれたのは同じ形でも
製図用とは書かれていない普通のインク壺でした。
「製図用なんてうちにはないよ!」
そう言われて思い切って新しく出来た
大都会の画材屋さんに行くと
棚に燦然と輝きをみせながら存在していました。
墨汁と普通のインクとどこが違うのだろう・・・。
使ってみるとそれはなんて素敵な着床感覚!
ペン先で描いた線が原稿用紙にすーっと馴染んで行く
そして馴染んだ色にムラは無く
どこをどう描こうが美しい漆黒の線が生きまくるのです。
なにより水滴にもある程度強くにじみにくくて
ホワイトが綺麗に乗るのです。
一言で
感動ーーーーー!!!!!
これを気に
プロの現場にどんどんお邪魔することにしました。
まだ私の知らないことをやっているに違いない・・・と。
プロになって沢山使うようになったので
ボトルで購入することにもなり
そろそろインク壺の中の残量が足りなくなって来たなと
思った時に
ドボドボと漆黒の液体が小さな器に入っていくのが
「よぅ~し!また描くか!!」と気合が入るのです。
蓋を開けたままにしておくとインクが重くなって来て
描き心地が悪くなるので時々蓋を閉めながら描くのです。
「製図用」と書かれたインクに思いを寄せるキモチは
熱い~。
そうそうわたしは時々瓶ごとすった押してしまうので
箱に入れて使うようにしています。
こうしてから瓶ごと倒さなくなりました。
こどもかっ
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