連載漫画で「ラグビー」を描いた理由 | くじらいいく子 オフィシャルブログ 「クジラのキモチ」 Powered by Ameba

連載漫画で「ラグビー」を描いた理由

今でも時々

「ラグビーを題材にしたのはなぜですか?」

と言う質問をしてもらう機会があります。

 

 

 

質問してくれる方々はきっと

『ラグビーが好きだったから』という答えがあるのだと

期待をしているのだろうなぁと思うのですが

実際は”描いてから好きになる”という形でした。

 

 

 

 

 

ビッグコミック スピリッツに初めて描いたのは

「ブルー・ジーン」という作品で

暴走族の男の子がバイクに乗るのを止めて

マラソンを始めるという作品を描きました。

 

 

 

単行本3巻を描き上げて連載が終わると

編集長からこう言われます。

 

「次作はヒット作を期待しています!」

 

 

 

初めての連載漫画はたいした人気もなかったけれど

ありがたいことに将来性を買っていただいて

「次作」のチャンスがありました。

 

 

 

 

それでも

さぁ~大変。

 

 

わたし24歳

ヒット作なんて描けるのだろうか。

 

 

 

その時

編集部から一つの依頼がありました。

 

 

 

「女性を主人公にした作品にしてほしい」

でした。

 

 

 

 

 

試行錯誤を繰り返している時に

こんなニュースが耳に入ってきました。

 

 

 

「ある高校の男子サッカー部のコーチに

大学を卒業したばかりの女性が就任した」

 

 

その当時ではとても衝撃的なニュースでした。

 

 

 

でもその内容にピンと来て

”女性コーチと運動部の話”を描いてみたいと

思ったのでした。

 

 

そしてテーマを絞って行きました。

 

 

・ネットで分かれていない

・道具を使わない

・身体をぶつけても良い

・チームで戦う

 

 

 

この条件をクリアして

描いてみたいと思った競技が

「ラグビー」と「アメフト」でした。

 

 

 

 

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どちらにするか

悩みました。

 

 

 

まだ若い時だったので

編集部からは「新しいもの」を求められていたのです。

 

 

 

「ラグビー」は青春ドラマがあって

イメージが付いていました。

 

 

でもまだアメフトの作品は・・・。

 

 

 

 

 

ビッグコミック スピリッツの新連載の予告には

「主人公は高校教師の真子」そのイラストがドーンとあるだけで

なんの運動部のコーチになるのか

内容は全く書かれていません。

 

 

予告の時にも決まっていませんでしたが

新連載の掲載号だけは決まっていたのです。

 

 

 

 

第一話目の原稿を描きながら

それもまだずっと悩んでいました。

 

 

ラストページには

 

真子

「わたしは○○のコーチになります!」という

シーンで引くと言うことだけは決まっていました。

 

 

そこに「ラグビー」なのか「アメフト」なのか

腹が座りません。

 

 

 

 

 

『きっとアメフトのほうが新しい作品が始まったぞ

そう思われるかも・・・でも・・・』

 

 

 

『でも』

 

この『でも』が大事でした。

 

 

 

 

アメフトは試合の時にメットを被っていて

顔が見えないのです。

 

 

それを漫画にしたらどうなるのだろう。

 

 

 

顔を描きたい。

 

 

メットの中のではなく

みんなが見える顔を描きたい。

 

 

そう思いました。

 

 

あと最後に残る問題は

わたしがラグビーのルールを全く知らない事。

 

 

どうしよう

ルールを知らないのに描けるのだろうか。

 

 

 

 

しかし

描きあがった原稿を印刷所へ持って行く担当者が言います。

 

「最後の○○のところは印刷所に付いたら電話するので

それまで考えておいて。30分後だから」

 

 

 

30分・・・。

 

 

 

 

 

 

新連載の第一回目の作品を描き上げて

スタッフはみんな倒れるように爆睡しています。

 

 

その中

ずっと一人で膝を抱えながら唸っていました。

 

「だめだ決心しなくちゃ。

でも一度決めたらもう後戻りは

出来ないよね・・・」

 

 

 

 

 

タクシー移動の担当者の車が

渋滞に巻き込まれてほしい~と願いながら

 

ちゃんと30分後に電話がかかって来ました。

 

 

 

 

 

 

 

出た言葉は

 

「ラグビーを描きます!!」

 

 

 

 

 

 

これがその後何十年も続くことになった

ラグビー界とのお付き合いの始まりに

なったのでしたニコニコ

 

 

 

 

 

 

ちょっと続くかも・・・?ヒヨコあせる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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