「漫画家になるまで」③ | くじらいいく子 オフィシャルブログ 「クジラのキモチ」 Powered by Ameba

「漫画家になるまで」③

【漫画家になるまで】

 

 

19歳の終わり

油絵科の学校を卒業して

漫画家になるのは23歳までになろうと決心。

 

そしてもしなれなかったら

23歳になっても希望は見えなかったら

キッパリ諦めようと思っていました。

 

 

 

保険会社に就職。

 

 

漫画家になりたいために

その日暮らしのような生活はしたくなかったので

 

なぜかしっかりと大手の保険会社に就職しました。

 

 

 

案の定

劣等生が爆発。

 

 

みんなについて行かれない。

 

 

仕事は出来ても

それ以外のことが全く出来なかったのです。

 

 

 

たとえばお弁当を皆で食べる時の会話。

 

「おでんの作り方」や「芸能人の話」

「お化粧の仕方」・・・。

 

 

 

全く興味のない話で1時間皆と一緒にいるのは

辛くて途中で逃げました。

 

 

投稿作品を描く時間は仕事から戻ってと

日曜日しかなかったので

それでは足りなくてお昼休みの会社のトイレで

ベタ塗をしました。

 

 

 

ずっと長くトイレに入っていると怪しまれるので

よくよく考えた挙句

本社にいたわたしは7階最上階の社長室がある

女子トイレを利用することに決意。

 

 

秘書が居ない時はそこは誰も使いません。

 

 

楽園でした。

 

 

 

どうやってそこで描いていたかと言うと

画版を持って行き首から下げて膝の上に置き

ベタ塗を。

 

 

 

さすがにペン入れはインクが必要になるので

出来ないから

消しゴムかけかベタ塗をしました。

 

 

 

それでも時間がたりなかったので

毎日のトイレの中の時間はとても貴重でした。

 

 

 

 

 

 

着飾った本社の女子社員たちは

目の前にあるテレビ局の男性と合コンしたり

素敵なお店に食べに行ったりしていましたが

わたしはその時間がもったいなくて一度も行かず

本当に付き合いの悪い新人でした。

 

 

 

 

 

20歳になりました。

 

 

仕事→漫画制作→持ち込み→仕事→漫画制作・・・。

 

 

 

こんな日々を過ごしたある日

出版社から電話が入りました。

 

 

 

出版社の人

「くじらいさん

おめでとうございます!

あなたの作品が次のちゃおの増刊に掲載されます」

 

 

 

 

「えーーーーー!!!」

 

 

 

デ・・・デビュー出来るんですか!!!

 

 

 

身体中に電気が走ったように熱くなって

電話を切ったあと

しばらくして気が付きました。

 

 

 

 

 

 

 

あれ?

 

 

 

わたし

ちゃおには一度も投稿したことがないゾ・・・。

 

 

 

なぜだ?

 

 

 

 

 

 

続くかも笑い泣き