イグアナのキモチ | くじらいいく子 オフィシャルブログ 「クジラのキモチ」 Powered by Ameba

イグアナのキモチ

もう18年前なんですね・・・。


仕事場で朝テレビをつけた時、


西で大きな地震があったと聞き、


次々と入る情報に驚き、


まったく仕事が手に付かなかったのを昨日のことのように


覚えています。





それから間もなくして、

神戸製鋼の選手たちとお会いする機会がありました。


社員寮にいたほとんどのラグビー部員が被災をしていました。




その中の話のひとつです。



神戸製鋼ラグビー部の選手だった藤高之さんは

飼っていた「イグアナ」を助け出すことが出来ず、

一度避難した場所からあわてて戻って来ました。



イグアナは寒さに弱く、温度管理に気を使っていたのに、

この寒さの中救出は出来なかったのです。


イグアナの名は「ブロック」



なんともセンスのある名前。




きっともう駄目だろうと思っていたその時、

ブロックが見つかりました。



その姿は、茶色くなって歩き出している格好のまま

カチンコチンに固まってもう冷たくなっていたそうです。



藤さんはすぐさまブロックを自分の車の中に入れて、

カチンコチンのまま暖房の送風口の前に置いて

温め続けたそうです。



裏返したりしながら、

ずっとずっとずっと温め続けたそうです。



右だか左だか、どちらかわからないけれど、

手が前に出ている、あの格好のままですね。




あきらめずに暖房機で温めていたら、

少しずつ色が変わって来て動いた。



そう、ブロックはカチンコチンになっても生きていたんです。



でもまだ相当寒いのか、ゆ~~~~くりした動きですが、


息はあります。



あきらめなくて良かった!!




大阪の実家に戻る間、

藤さんはずっとブロックを胸の中に入れて

自分の体温で温め続けながら運転をしていきました。



無事に大阪に到着。


その後ブロックは実家のお母さんと一緒に暮らすことに

なったのです・・・。




この日が来ると、

この話をしてくれた藤さん(・・と、ブロック)を思い出します。



連覇をしていた神戸製鋼ラグビー部

絶好調真っ盛りの時でした。



その後、ラグビー部員は仮設トイレを運ぶボランティアの日々を

送ります。

力のあるラグビー選手は、みなが頼りにします。



練習する時間などはまったくありませんでした。



それよりも地元の人達の手助けをしたい一心だったそうです。





一度ひとつの黄金期は終わったけれど、

今また神戸からみなぎる力を見せてくれています。





この日はまた、

大好きな神戸製鋼ラグビー部のことを思い出す日にも

なりました。




















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