ペタの隣には・・・
最近よくこんなことがあるんです。
ペタ返しに行くと、
ちょうどそこには漫画家の「原秀則さん」がペタを先にしていて、
並びます。
おおっ！
並んだぁ～！！
ってなんだか一人で嬉しくなっています。
わたしの記憶が定かであれば、
遠い昔、担当者の結婚式で同じテーブルだったことがあるような・・・。
（もし違っていたらごめんなさい・・・）
そのテーブルには、
原秀則さん、梅図かずおさん、
高橋留美子さん、細野不二彦さん、
そしてわたし、というメンバーで構成されておりました。
原さんはたたずまいの綺麗な好青年でした。
隣なので、な、なにか話さなきゃ・・。
でも会ったこともないのに、いきなり話しかけたらビックリするかも。
そう・・・
ず～っと披露宴の最中、なにを話しかけようかと
ドキドキしていたのです。
右隣には「細野不二彦さん」が座っていました。
まだわたしが20歳くらいの時、
「スタジオぬえ」に漫画の制作を手伝いに行った時に、
細野さんがそこで仕事をしていました。
一日中机に向かって描いている姿を見て、
『本格的な人の後ろ姿はやっぱり違うなぁ…』と
自分のことは棚に上げて感心していたものでした。
なので以前お会いしたこともあり、
元編集者の奥さまも知っているということで、
披露宴の間ずっと細野さんとおしゃべりしていました。
とって温かみのある方なんです。
さ～て、左隣にいらしゃる原さんに、なにか話かけなきゃ
このままじゃ失礼にあたるっ・・・！
やっぱり漫画家との初会話で外すことのない話題はこれか・・
『肩こり、腰痛に
お困りではないですかっ！』
・・・いや～、でも困っていないかもしれない。
逆に失礼になるかも。
そんなことをひとり黙々と考えていたら、
披露宴は終わってしまいました・・・。
スピーチする予定の梅図先生は、終了間近に登場！
いきなり来て、みんなの心をわしづかみにして、
またサッと帰られたのが印象的でした。
そして原さんは帰られる。
スマートな後ろ姿をただ見送る・・・わたしでした(涙）。
原さんはきっと覚えていないと思います。
その当時もすでに売れっ子でかなりの多忙だったと思います。
その後、2次会で離れた場所に座っていた
高橋留美子さんとお話する。
高橋さんはラグビーのルールに興味があって、
いろいろ聞いてくれました。
試合中の絵に、ちょとだけアドバイスも。
さすが的確です！！！
今でもそのアドバイスずっと忘れていません。
女性の漫画家の中でわたしは、
高橋留美子さんがダントツに好きです。
仕事に対する姿勢の潔さ。
20代の頃からしっかり腰が据わって仕事をしていること。
ブレない生き方がカッコイイのです。
こういう方って、
なかなか他の職業の方でもお目にかかれません。
当時、腰の座っていなかったわたしにはとても眩しい存在でした。
今でもとっても眩しいですが。
そんな凄いメンバーのいるテーブルに、
実はわたしだけ、その新郎は”担当者”ではなかったのですヨ。
なんで呼ばれたんだろう・・・。
しかもまだまだ駆け出しのわたしは、
こんなすごい人達の中に座る理由もない。
そしたらテーブルの上に新郎が書いた
カードがありました。
『くじらいさんへ
僕は新入社員の時、初めて会議に遅れました。
それは、くじらいさんと昼まで呑んでいたあの時です。
いい思い出になりました』
・・・そ、そういう理由だったのか。
毎朝ペタ返しをしながら、
この日のことを思い出すのでした。
じゃんじゃん。
単行本第一集 、第二集、
