帰って来た”小村淳”
キヤノンのグラウンドです。
ちょっと曇り空でしたが、緑がいっぱいのきもちのいい所です。
多摩センターからタクシーで10分もかからなかったけど、
歩くとやっぱり遠いでしょうか。
立派なクラブハウスです。
出来たてのホヤホヤ。
真新しい匂いがしました。
スリッパに履き替えます。スポーツ施設で
スリッパに履き替えるのは、初めてです。
日焼けした爽やかな主務の林哲郎さんに
クラブハウスの中を案内してもらいました。
小村淳、FWコーチです。
初めて会ったのは18歳の時(今はアラフォー)、
明治大学の一年ですでにレギュラー。
その後、日本代表になりトップチームの
神戸製鋼に入る。
ずっと試合に出るのが当たり前だった小村氏は
神戸製鋼に入って1年目で初めて試合に出られない
屈辱を経験。
当時の神戸製鋼といったら、スター選手の集まりでしたから、
思いっきり社会人の凄さを味わったわけですね。
(そのころ私のほうはビッグコミック スピリッツで
ラグビー漫画「マドンナ」を描いていました)
出身は北海道、それから東京の大学、そして神戸。
どんどん南下していました。
どこまで行くのだろうと思っていたら、
また東に帰ってきました。
旅人のようです。
練習が始まりました。
とにかく立派なクラブハウスです。
トレーニングルームも広くて凄い!
選手がハニカミながらみんなで挨拶してくれました。
これって意外なんです。
取材慣れしているチームの選手はよっぽど顔見知りでないと
向こうから全員で挨拶してくることはないんです。
いつも沢山人がくるので、面倒なんでしょうね。
でもキヤノンはまだトップリーグに入っていないチームなので
みんな初々しくていい感じでしたよ。
選手たちがピカピカしている感じでした。
ラグビーファンにはおなじみの
永友洋司監督です。
今ではこんな立派なクラブハウスで
ラグビー部に会社が力を注いでくれていますが、
永友監督が就任した3年前は、
なんの約束もない下位チームのひとつでした。
そこへ乗り込んだわけですから、
その情熱と根性は凄いです。
しかし、変わりませんね。
大学の時からスター選手でしたが、
今もまったく変わらずいつもスッキリした人です。
どうやったらこんなに変わらないでいられるんでしょうね。
うらやましいです。
食堂のテーブルはみな丸いんです。
これには理由があるそうです。
丸いテーブルだと話が弾むのだそうです。
だからわざと丸くしている。
チームを作っていくって、こんなところにも工夫をしていくと
いうことなんですね。
優勝旗などを入れる広いケースです。
今はまだなにも入っていません。
これからここに沢山のトロフィーや記念のジャージィが
入るわけですね。
なんにも入っていないクラブハウスのケースを見たのは
初めてなので、ものすごく想像力が湧いてきました。
久々にお会いした小村氏はこの5年間
すっかりラグビーと離れていました。
それでもいつかラグビーに戻りたいと
ずっと思っていたそうです。
10年後はどうしていますか?
質問をしました。
「どこかのラグビーチームの監督をしているかも」
20年後はどうしていますか?
「どこかのチームの練習を見学しているオヤジに
なっているかも」
そうか良かった。この先も、
ずっとラグビーの側にいてくれるようです。