ケーシー高峰の白衣の風 | くじらいいく子 オフィシャルブログ 「クジラのキモチ」 Powered by Ameba

ケーシー高峰の白衣の風

度肝を抜かれました。





1日『笑点』の舞台に登場したケーシー高峰さんの


この一言。



「こんにちは。


福島県のいわき市から来ました。


みなさんに放射能をお分けしたいと思います」




いつもの白衣の裾を客席に向かって

バタバタさせているケーシーさんを見て、

あっけに取られながらも

熱いものがこみ上げてきました。



<福島>という言葉に

異常反応しているこの国の人たちへ

ケーシーさんのスパイスの効いた

愛情溢れる漫談です。



ケーシー高峰。



孤高の医事漫談の創始者。

山形県出身。現在は福島県いわき市に23年間住み、

これからもこの地を離れずに、

地元の人たちを笑わせ、そして生きて行く人。






わたし(くじらい)の家族のオサル(・・・でも人間)は

福島県二本松市の出身です。


何人かの方から連絡していただき、

福島の親戚や友人は大丈夫ですか?と心配そうに尋ねてもらいました。

しかしそれを聞くたびに私の心は

とてもアンバランスでした。


・・・なぜか。


<福島>というキーワードひとつで閉じ固められたメッセージに、

心配をしてくれるということより、

むしろ福島の野菜だから、福島で作ったものだから

という今の風評に重ねあわせてしまって

素直に聞くことが出来なかったからです。

土地の名だけで過剰反応することに、

とても複雑な思いを断ち切れなかったからです。







5月1日読売新聞朝刊のコラムにこんな記事が出ていました。




『福島県から会津ナンバーで他県に出かけたところ、


誰かに”帰れ、来るな”と落書きされた』という話。





そして先日、


東京電力の会見で一人の女子高生が言いました。

「私は放射能のせいで

将来子供が産めなくなるのでしょうか」



自分の娘だったらと考えてみます。



自分の娘や息子が将来偏見という壁にぶつかり

なにかをあきらめなくてはいけないことがあったとしたら、

そんな世の中でも良かったとは言えない。



他県へ出かけた自分の家族が

”来るな”と車に書かれて一生忘れられない

心の傷を負って帰ってきたら・・。



ケーシーさんの送った風は

わたしたちひとりひとりに向けられた

彼の笑いの中に秘めた

”心見”の課題なのでしょう。



福島だけど大丈夫ですか、と心配してくれた人に

ありがとうと心から感謝出来るように、

この孤高の白衣の風を柔らかい心で受け止めたいと

思っているのは、
わたしそのものなのです。





つくづく東北の人は辛抱強いと思う。


普通なら文句を言っているよ。


同じ東北人、山形と福島に通じるものを感じる。


今、山形に避難している福島の皆さんは


どうぞ山形県人に甘えていいよ。


山形の人は、持ち前の心の広さを大いに


発揮してほしい。


僕は、いわきで頑張ります』





     (山形新聞より、 ケーシー高峰さんインタビュー)









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