その1 御室小屋へ

 

 

その2 山頂へ


 

 

外輪山のカルデラ壁が見事。さて、下山しましょう。千蛇谷コースに入ります。

ふりかえって、朝日の中に御室小屋。お世話になりました。

さほどの急斜面もなく、どんどん下りていきます。行く先に七五三掛への急坂が見えてくる。

真上が文殊岳かな台地上はお花畑。雪解け直後は素晴らしいだろう。

下りの終わりが近づいてきた。

ふりかえると、新山に雄大な雲が湧く。今日も雲がかかるのは早いかな。

ソール剥がれおじさんの4人組(本文参照)に追いついて、もうすぐ雪渓。

雪渓はもう本当に小さく、渡るのはわずか。

渡り終わると急登が待っている。

登りきって、休憩ベンチでひと休み。千蛇谷と新山をあらためて見る。

尾根に乗り上げると、こちらの展望もみごと。昨日のガスガスがウソのよう。

七五三掛には休む人多数。下山する人、登ってきた人。

酒田の街がよく見える。満助道が下っていく谷。奥に見えるのは笙ヶ岳、こちらもいいねえ。

御田原分岐で、鳥海湖方面に向かいます。美術館に泊まっていた女性三人組を追って(追っているわけではない)

 

すばらしい道が続いていきます。正面に鍋森。

ふりかえる。いいねえ。

鳥海湖を昨日の反対側から。正面の上に御浜小屋。

だいぶ雲出てきましたね。そろそろ見納めの新山。

御浜分岐。女性三人は御浜に向かって行きました。

私は先へ、笙ヶ岳に続く道へ。

分岐に一人の男性。これから上がっていく様子。ここで笙ヶ岳に向かう長坂道と分かれ、吹浦口へ向かう道に。

ガスの中では迷いそうな広い地形。

棒が一本。賽の河原に向かうVRの分岐。ここから鉾立への道に戻ります。

ガラガラの道を5分も下ると、メインルートに復帰。賽の河原に下りてきました。

あとは消化試合。あと1キロ、意外に最後が長いのはいつものこと。

鉾立展望台から、昨日は見えなかった台地の上まで見える。この荒々しい谷の上に、あの楽園のような台地が広がっているとは。

最後は舗装の道を下りて、

登山口、帰ってきました。

お疲れコーラで祝杯。

 

鳥海山 その2 から続く。

 最後にトイレに行って、と思って個室に入ったらモワッと暖かい。同時に強烈なアンモニア臭。鼻にツンツンどころか、目までチカチカしてくるほどの強烈さ。バイオトイレが機能しすぎなのか。昨日入った隣の個室はそうでもなかったのだけれど。とても耐えきれず、入口にある「くみとり」と書かれた別の個室に移動。こちらは「それなり」の匂いとハエがブンブン、だがまだましか・・・・・

 さて出発、と思ったら、周囲にはもう誰もいない。動き回っているのは小屋番さんだけ。部屋の点検や掃除などに動き始めている。7時10分、大物忌神社に一礼し、鳥居をくぐって、千蛇谷コースの下りに入る。正面の稜線コースには、下っていく人の姿が点々と見えている。朝はいまいちだったけど、素晴らしい天気になった。稜線コースは絶景だろうが、谷コースもなかなか。花なんかも眺める余裕が出てきて、のんびりと下る。ぽつりぽつりと登山者。4時スタートくらいなら、日帰り健脚はもうこのあたりだろうか。だんだん高度を下げ、1時間ほど下りてくると雪渓が見えてきて七五三掛へ戻る最後の登りが目に入る。すぐ前を歩いているのは、靴ソール剥がれの熟年4人組。雪渓手前で道を譲られ、先に雪渓に降りる。7月くらいのレポートではまだこの雪渓が大きく谷を埋め、注意して歩く様子が描かれていた。今では横断は10mほど。ロープに沿って何ら問題ない。そしてコース合流点に向かうジグザグの登り。登りきると展望台みたいなベンチのあるポイント。下ってきた道と谷を見下ろしながらヤレヤレ、小休止。

 そのうちに靴ソール剥がれの熟年4人組の剥がれてない方の男性(笑)が登ってきた。相方の女性も登ってきて、「昨日、新山の山頂でお会いしましたね。」と話すと、「ああ、私がルート間違えた時の・・・」と話が合う。私と反対で、明日月山に向かうという。コースの話をすると、「いやいや、私たちは王様コースで・・・」とどうやら月山湖側からのリフト利用コースらしい。ソール剥がれの男性は、それなりの経験者らしく針金やガムテープを駆使して上手に補修していた。あの靴で月山にも行くのかな・・・?すぐ先に朽ちかけたはしごが見える。もともと、このままトラバースし、はしごを登って七五三掛で合流していたようだが、途中の岩場が崩落し危険になっているらしく、このベンチからさらに10mほど急登して稜線コースに合流するように道がつけ変わっている。

 合流ポイントに行くと、稜線コースを下りてきたのは、見覚えのあるTシャツの30代くらいの男女。ここまで90分。下りでも千蛇谷コース回りの方が、30~50分くらい速いようだ。そして目の前にはすっかり晴れ上がった大展望が広がった。すっかり足取りも軽くなって、御田原分岐まで下る。

 御室小屋には宿泊棟が3棟。ひとつは大部屋、もう一つは私が泊まった個室棟、個室でもグループに割り当てられるのは「美術館」と呼ばれる建物。写真展などが行われているが、3つほど部屋があり3~5人のグループはここに案内されるらしい。そこにいた女性3人組に分岐あたりで追いつき、鳥海湖方面への道へ。追いかけるような形で道に入る。見下ろして来たときも素敵な道だと思っていたが、斜面に延々と木道が続く、極楽の道。両側は花畑。花の種類は変わったが、秋の花などまだまだいろいろな姿を見せてくれる。気持ちいい道を満喫。

 20分ほどで二ノ滝口へ下りていく道の分岐、月山森の方への道は湯ノ台口へ続いていく。少し登ると鳥海湖の真上。対岸の丘の上に御浜小屋。鳥海湖を半周ほど歩いてそろそろ新山も見納め。だいぶ雲が湧いてきて、隠れるのも時間の問題か。すぐ先の分岐から、先行する女性三人は御浜小屋へ向かって行った。私は先へ進み、長坂道の分岐へ向かう。ここから続いていく笙ヶ岳を越えていく道もきっといいだろうなあ、と上から見下ろしていた。分岐に一人の男性。どちらから来たのだろうか休憩中。これから登っていく様子。いよいよ新山は見えなくなり長坂道にわかれて、福良へ下る道に入る。平らな草原の中、少し下っていくとまた御浜へ続く道を分け、その先に破線ルートとなっている賽の河原へ続く道の分岐。道標はないが棒が一本立つ。踏み跡ははっきり。小さな目印もちらほら。涸れ沢のような石ゴロの道を5分ほど下がっていくと賽の河原。鉾立から御浜へ向かうメインルートに復帰。あとは約2㎞下るだけ。石畳の笹原の間の単調な下りが長い長い。最後の試練という感じ。ダラダラと約30分下って鉾立展望台。昨日の朝は見えなかった、台地の上の方まで見えている。あとはコンクリート段を下りて、終了。約4時間の下りで11時15分、到着。

 稲倉山荘の前にはバス待ちの人が数人、見覚えのある人たちばかり。稲倉山荘のレストランにも多くの人がいた。下山コカコーラで祝杯。無事に終了しました。しかし、麓は暑い。

 二日間の記録 行動時間 17時間28分(うち休憩6時間34分 宿泊滞在は含まず)距離17.7㎞ 累積登高1585m でした。

 鳥海ブルーラインをにかほへ下る。向かったのは「道の駅 象潟ねむの丘」施設内に眺海の湯、という温泉施設。建物の4階にある展望風呂は目の前が日本海。温泉は海水のような食塩泉。二日分の汗を流すけれど、汗の味と風呂の味があまり変わらない(笑) 下りてきて2階の眺望レストランで食事。地元らしく稲庭うどんとか、海鮮料理がおすすめのようだったが、ごく普通の肉系のランチメニューで。三日間「肉」らしきものを食べていないので・・・
 道の駅内には巨大なモンベルのストアもある。昨日のSea to Summitでは、拠点となったのだろうが、もう余韻は全くない。カヤックを積んで、Sea to Summit のTシャツを着たおそらく参加者の男性が出入りしているだけ。

 さて、帰りますか。鉾立から遊佐へ下ればよかったのに、わざわざあえて北上、にかほまで来てしまったので、帰路はさらに長くなった。今日は火曜日。平日になってしまったので高速は基本夜間のみ使用。なるべく一般道を走って、早目に仮眠、深夜帯に高速を利用して帰ります。まずは新潟を目指して約200㎞。途中の日本海東北道は無料区間も多いので利用。無料区間の終了する荒川胎内ICからは海沿いのR113へ。この道もとても流れがよくスムーズ。聖籠でR7に戻ると道は広いが交通量が増えてつまり気味。走りながら新潟港に沈む大きな夕日を見ることができた。そのまま新潟市内を抜けてR8へ。長岡からR17へ。小千谷まで走って今度はR117。この前の巻機山と同じ帰り道になる。R117で県境を越えて長野県へ、飯山からは夜の上信越道を走る予定。県境に近い道の駅さかえで仮眠。日付が変わるころまた走り出し豊田飯山から一気に佐久北へ、と言いたいところだが睡魔に襲われ途中の千曲川さかきPAで2時間ほど仮眠。そして中部横断道へ入って八千穂高原まで。ここまでくればもう、いつもの道という感じ。中部横断道を抜けて清水ICに向かうと、清水港には美しい朝日が昇っていた。まさに、新潟港で日本海に沈んだ夕日を、太平洋の清水港で迎えた感じ。壮大なことをしているなあ・・・・

 自宅到着はちょうど7時。秋田県のにかほを14時に出発し、17時間(仮眠含む)長い道のりでした。だが苦労を越えるよい山に出会えて満足のうちに終了です。相変わらず(あくまでも自分のための記録文というスタンスのため)超絶に長い三部作、最後までお読みくださった方はありがとうございます。