良く晴れた朝。いい日になりそうな期待感。

ロッジの向こうに朝日が昇る。足長ーい。

駐車場の最奥に登山口。さあ行こう。

すぐに燧ケ岳登山道との分岐。見晴らしを目ざして。

鹿よけ柵をくぐりぬける。

朝もやたちこめる湿原。いい感じ。

朝日が当たって、素晴らしい。

燧ケ岳見えました。

越後三山方面でしょうか。とがったのが越後駒かな?

Wの字みたいなダケカンバ。

天神田代を過ぎると、

裏燧橋。立派なつり橋です。反対側から下山者

裏燧林道を進み、三条の滝への下降点

展望台は立ち入り禁止。修復工事中

その手前の橋も結構すごいんだが。

展望デッキまで行かれないので、見える滝はこの程度。

滝つぼを覗き込む

平滑の滝に着きました。

こちらも見えるのはこんな感じで。

登ってきて、巻き道に戻る。

温泉小屋に到着。立派なトイレ。

昼間はカフェだったりするそうだが。

 

いよいよ尾瀬ヶ原の末端に到着

東電小屋の分岐から、至仏山を望む。

見晴らしに向かって、一直線。

到着しました。素晴らしいサイトです。しかし暑いなあ。木陰が吉か、いや雨対策は・・・

昼食後、尾瀬ヶ原に散歩。

見晴らしの小屋群の背後に燧ケ岳、その上に湧く雲

水芭蕉の葉がデカい。花が咲くころに訪れたい。

竜宮小屋は木々に囲まれたいいところ。

竜宮十字路。さてどちらに歩こうか。

ヨッピ吊り橋まで来て、牛首へ向かうつもりだったが。

天然物の睡蓮。ヒツジグサと呼ばれる。花は少なめだが、それでも色々見つけた。別に整理。

逆さ燧を期待したが・・・

遠雷の音。そして至仏山にかかる怪しげな雲。急いで引き返します。

東電小屋の横を通り、

橋を渡る。え、これがあの巨大ダムをいくつも抱える只見川の最初の姿ですか・・・

 

8月19日(月)御池駐車場にて。4時に起きる。まだ暗い中、準備開始。周囲の車から2,3人が降りてきて同じように出発準備開始。ぽつりぽつりとやってくる車も。次第に明るくなってくるが、雲は少し多めか。5時スタート。駐車場の一番奥、登山口からいよいよ始まり。すぐに燧ケ岳への分岐。日帰り装備の人はほとんど、燧ケ岳へ向かうようだ。見晴らしへ向かうのはどうやら私が先頭か。すぐに御池田代、朝もやの中に広がる湿原の様子に思わず「うわあ」と声が出る。森と田代がかわるがわる。次の現れた姫田代。朝日に光る燧ケ岳を見上げる。右手の木々の間からは、やはり朝日に照らされた越後三山を望む。さらに上田代天神田代と進み、1時間以上歩いて、そろそろ休憩をと思ったところで裏燧橋。立派なつり橋だが橋の手前にベンチのある広場があり、ちょうどいいと腰を下ろして休憩。座ったところで、対岸にも人がいることに気づく。やがて、男性が二人、こちらに向かって橋を渡ってきた。「いやあ、橋の向こうで、渡ってきたら脅かそうと思っていたんですが・・・」ずんぐりした体つきの黒い服上下の男性、開口一番そう話しかけてきた。」「???えっ???熊かと思いますよ。」初対面の人に、こんな山の中でドッキリを仕掛けられるのか・・・
 橋を渡ると、裏燧林道、と呼ばれる道に入っていくが、かつては林道だったのか、やや広めの平坦な道が続くが、沢もあるし、結構荒れ気味。40分ほどで兎田代。そして三条の滝に下る分岐が現れた。滝までは結構な下り。ということは、当然登り返し。滝を回避する巻き道もあるが、どうしようかなあ。もう2度と来ないかもしれないからなあ。と意を決して下りに入る。いやいや、結構下るね。だいぶ水の音が近づいてきて、滝展望台の分岐。荷物をデポし、滝を見てこよう。さらに少し下っていくと、木立の間から轟音が聞こえてきて、そのうちに展望地。残念ながら展望台は工事中で進入禁止。木々の間から垣間見えるだけだった。

 分岐に戻り、平滑ノ滝へ向けて進む。少々のアップダウンを繰り返していくと、その途中で3人組の男女とすれ違い。おそらく見晴らしからやってきた滝見物の往復組だろう。30分ほどで平滑ノ滝到着。すっかりいい天気になり、さんさんと陽が降り注ぐ大岩の上から、真下に巨大な岩の斜面を流れ落ちる平滑ノ滝を見下ろす。しばし大休止。

 9時30分になろうかというところ。さてあと少し頑張ろう。ひと登りで巻き道に合流し、間もなく温泉小屋。元湯山荘はもうやっていない様子。その隣に立派なトイレ。「泥だらけで入らないで、靴が汚い人は、脱いでサンダルでどうぞ。」と書かれている。なるほど中はこんな山の中とは思えないほどきれいに掃除されている。頭が下がります。温泉小屋まで来ると、おおお、至仏山見えました。その手前に圧倒的な空間が広がっているのがわかるようになってくる。赤田代を過ぎると、間もなく東電小屋への分岐。さらに一直線の木道を進んでいくと見晴らしの小屋群が見えてきた。10時20分、到着。弥四郎小屋の前の弥四郎清水でのどを潤してからとりあえずキャンプ地へ。

 広いキャンプ地は大きく三段の段状。下の段は大木の木陰になっていて、しかも土が完全にフラット。一見よさげだが、土が黒々して乾いていない。つまり雨が降るとたまる場所だな。上の段は砂利っぽいが、わずかに斜面で水が流れていくよう。水の通り道を避け、一番上の段の休憩舎のすぐ近くに張ることにする。まだテントは数張で、どこでも張れる状態だった。その後もそれほど増えるわけではなく、快適なサイトだったのだが・・・・場所の選択は結構重要だった。

 燧小屋に行き、幕営手続き。2泊で、と思ったが明日の天気によっては、撤収もあり得るかと、とりあえず1泊とし、明日また延長するかもしれません。と1000円を支払う。屋根のある休憩舎、その前には水道。塩素消毒済みで飲料可という。その隣は立派なトイレ。さすがにウォッシュレットはないが、水洗式。とてもきれいでにおいも全くない。一晩中明かりもついている。一つだけ残念なのは、トイレ施設内に浄化槽や明かりのための発電設備が入っているのだろう。わずかなエンジン音が鳴り続けていること。

 テントを立てて、ひとまず木陰で小休止。こういう時のために買ったのだがなかなか出番のなかった、超軽量折りたたみイスを出して、ダケカンバの木の下でくつろぐ。ぽつりぽつりと人がやってきてテントが少しずつ増えていく。40代くらいのご夫婦?がやってきて、「ここいいですか?」と隣にテントを張ろうとして、他も見て回って結局下の段にテントを張った。中の段には、小さい子供を二人連れたお父さん、なかなか元気なにぎやかな子供たちに、天場ルールを教えながら、それでものびのびと、楽しそう。

 上の段は東側に森を背負った場所。つまり西側は空が切れており、お昼近くになると、猛烈に太陽を浴びるようになってしまった。12時少し前、暑くてサイトには居られなくなり、散歩に出る。弥四郎小屋の目の前から一直線に尾瀬ヶ原に木道が伸びている。だいぶ雲が増えてきて、晴れたり曇ったりする中、木道を歩く。沼尻川を渡って、竜宮小屋、その先に竜宮十字路。ベンチが並んでいる、尾瀬ヶ原のど真ん中。ススキのようなササのような植物が繁茂するばかりで、この時期にはもう花は少なめ。木道の脇にちらほらと紫の彩を添えるのはサワギキョウ、草原の中に目立つのは白いイワショウブ。十字路近くの池塘の中にはヒツジグサがぽつりぽつりと浮かび、これが本当の極楽浄土だなあ。と眺める。牛首まで行って戻ってこようかと思ったが、ヨッピ吊り橋の方へ歩く道がよさそう。じゃあ吊り橋からぐるっと反時計回りに回ろう。とまた湿原の中を進む。ヨッピ吊り橋の分岐まで来ると、吊り橋方面からツアーのバッジを付けた5,6人の熟年集団がやってきた。ほぼ女性。引率しているのは若い男性でいろいろ話しながら進んでいく。中ほどの女性だけが日傘をさしており、だんだん遠ざかっていくと、草原の中を遠ざかっていく一団は、まるで結婚式の行列みたい。牛首に向かってしばらく歩くと池塘群があり、天気が良ければ池に映る「逆さ燧ケ岳」が美しい、というが、残念少し風があるのと、燧ケ岳はわずかに雲の中。さらに牛首へ、と歩き始めると空のかなたで「ゴロッ」と不穏な音。至仏山も怪しげな黒い雲に隠れ始めた。さて、ここから牛首まで行って戻ると2時間弱。そのまま東電小屋を通って戻れば1時間少し。大して変わらないが、早い方がいいと、切り上げ戻る。東電小屋あたりまで来ると空はすっかり暗くなり、「ゴロッ」の音の間隔も狭くなってきた。まだ遠いようではあるし、西の方だから、こちらへは来ないと思いたいが。東電小屋を通ると、作業の支度をした人が戻ってきて、別の男性と「どうした、やめた?」「おう、鳴り出したから、中止。」と会話している。何か屋外作業をしようと出かけて行ったのだろうが、戻ってきたのか。只見川橋を渡り・・・・渡るときに気が付いた。これが只見川の最上流なんだね。あの巨大ダムをいくつも抱え、関東地方の水がめ、電力供給源となる只見川、ここが原点。14時30分、キャンプ地に戻ってきた。

 しばらくサイトでのんびり過ごしていたが、3時過ぎ、ぽつりと雨。「来たか、」と思って周囲に干してあったものをテントに突っ込み、潜り込む。間もなく、バラバラと大粒の雨が降り出した。雷は遠くでなるだけだったが、雨は強くなり、激しくテントを叩くようになった。

 私が張ったところは砂礫地、水はすぐに下に流れ、たまることもなく無事だったが、5時ごろ雨が止んだのでテントから出てみると、あれれ?中の段、下の段のテントの位置が変わっているぞ。見るとすっかり池のようになってしまったサイトもある。雨の中、テントを移動した人たちが結構いるらしい。私のテントの隣に張ろうとしていた男女も、下の段の奥の方に移動していた。こればっかりは経験値と勘、後は運ですなあ。

 テントサイトは携帯がつながらない。しかし、各小屋はそれぞれネットワークを持っているようで、休憩舎まで行くと電波を拾うことができる。夕方まで雨だったが、明日の天気は、てんくらオールA、ふもとの桧枝岐村は曇り。うーん。今日のような感じだろうか。早めの行動が吉かな。

  距離19.1㎞ 累積登高539m