東海道14日目 鈴鹿峠を越えて、土山まで歩き、バスで貴生川駅へ出る。

やってきたのは草津線の列車。6両編成の221系と呼ばれる車両。

 

気になったのはこれ。

 

 数年前から旅番組や雑誌の写真などで、関西方面の列車を見ると、気になっていたのが、先頭車両に着いているこの耳のような物体。関東、東海地方では全く見ることがない。関西地方の車両についている。これはいったい・・・・

 

 競走馬が走ることに集中するため、顔に着けて視界を制限する「遮眼帯(ブリンカー)」のように見える。

 ちなみに日本語英語では「ウインカー」という車の方向指示器も英語ではblinker 。
※画像は拾い物です。

競技射撃などに使う、人用もあるらしい。お雛様の中に並んでいる弓を持った武者も、顔にこんなものをつけていた・・・。だったら運転士が運転に集中するためのものだろうか。それとも、昔パトカーのボンネットについていたバグガードみたいに、空気の流れをコントロールして、例えば雪が着きにくくなるとか、視界を確保するためのものだろうか、車についてる、エアロパーツみたいなものだろうか、いろいろ想像してみるが、疑問に思っていた。

 

 ついに、実物を目の当たりにし、ますます謎は深まる。で、調べてみた。

 

 要するに、先頭車両同士を連結したときにできる隙間に、ホームから人が転落しないようにするためのガード。だそうだ。

 この列車、6両編成と言っても、3両の編成を二つつないでいる。ローカル線では、そのように組み合わせによって、大編成、小編成を作ってダイヤを作っているのだ。その際にどうしても先頭車両同士を、連結することになる。昔の「キハ」みたいな、


※画像お借りしました。

先頭車両が垂直の壁のようになっている車両ならともかく、この221系みたいに今風の流線型の先頭車両だと、顔と顔をつなげても、隙間が大きくできてしまう。そこに、人が落ちて気付かずに発車した列車に轢かれるという事故が実際に起きたらしい。

 

 それでなくても、福知山線の脱線事故以来、安全対策、ということに利用者の目が厳しくなっていたJR西日本は安全対策には金を惜しまない、事故の教訓は生かして対策する、というアピールのためにも、この転落防止装置を普及させているそうだ。本来なら、全国の路線であってもおかしくないシロモノなんだが。

 

 南岸低気圧通過中。気温が下がれば、太平洋岸でも雪になりそうだが、この気温では、この週末は雨だなあ。