獅子ヶ鼻公園から岩室山
駐車場の前のトイレには、巨大な獅子のレリーフ。岩室廃寺跡を公園に入っていく。観音堂中には立派な厨子がありました。塔の跡。礎石がひとつだけ。見晴らし台へ。その先の岩の上には忠霊碑が立つ。見下ろすと絶景。反対側にも岩場が見える。岩尾根の間を吊り橋で渡り、登っていくと、アスレチックのある広場の横に赤い鳥居。その先には稲荷神社。さらに進むと、さっき見た、反対側の岩場の上に出た。忠霊碑のあった、さっきの岩場。柵の切れ目から崖沿いを進むと、洞穴地蔵がある。この辺は、瑞牆山や甲斐駒みたいな、風化しやすい岩。車道に戻り、北へ。遠くにおなじみの粟ヶ岳が見える。またまた立派な鳥居が現れた。本殿も立派な、神道修成派大元祠という神社。まあ、神道の一派、ということはわかる。休憩舎の目の前には茶畑が広がるが、すぐ目の前には・・・桜だよね。早咲きの寒桜だろうか。浜松の平野がよく見える。見晴らし台まで行くが、だいぶ木がうるさくなってきている。こちらは山頂の展望地。ベンチがたくさん。手入れされていた頃はよかったのだろうが。木立の中に山頂。三角点がある。二つの町で呼び方が違うのはよくある話。仲良く併記しているのはいいですねえ。どこぞの山のように、ケンカしないでほしい。蟻の戸渡りの案内に従って、痩せ尾根を進む。到着。向こうの岩峰との間に、狭い岩のリッジが続く。反対側にも上の方にロープが見えるが、渡ったとしても、登っていくのが難しそう。幅は50㎝くらいか。まあ、渡れないことはないけれど。まあ、そうなりますね。自重します。下から回り込んで、反対側の真下に来ると、また岩穴。その先には進めない。なかなか怖い標示。この辺は、礫岩?丸い礫を含んだ層がはっきりわかる岩。さっきの忠霊碑あたりと岩質がちがう。正面の岩の横を登っていくと、蟻の戸渡りの反対側に出られるようだが、今の手の状態では無理なので、あきらめます。蟻の戸渡りを渡って、ぐるっと回ることができたようだが。だいぶ古い道型。蟻の戸渡りへの最後の登りは、鎖場の絶壁。戻って、浮石を目指して進みます。なかなか深い山の中、という感じ。沢に降りて、反対側の尾根を登ると、浮石に到着。すごいバランスですねえ。周囲が削られて、こうなったのか、それとも転がってきた岩がここで止まったのか。尾根に戻ると、サクラ台。さらにコースは北に続いているが、ここまでとします。まだまだ、油断できないところがあります。アップダウンを繰り返し、登っていくと八畳岩。やっと通れる岩の間を抜けて登ってきた。反対側の尾根の上に見えた、お休み処。こちらも岩の上。さっきの八畳岩がよく見える。あとは、車道を戻ります。茶畑が見事。茶畑の向こうは小笠丘陵。まんなかにエコパスタジアムの楕円形が見える。ゴール間近、最後に立ち寄る熊野神社。覆い堂の中には、立派な社殿がありました。麓の敷地は柿の名産地。見事な柿畑が広がっています。柿の向こうに、最初に見た忠霊碑の岩場。こちらからも登れたようだが、崩落で通行止めになっているそうで。獅子ヶ鼻と呼ばれるのはこの辺の岩場でしょうか。今日もいい天気。近場の未踏コースを探して散歩。先日の八形山のさらに西側、磐田市の獅子ヶ鼻公園へ。岩の塊のような山の中に、ハイキングコースや史跡が点在、スリリングな岩場もあるという。 遠州森PAのSICを下りて、山に向かう。天浜線にぶつかって北に折れると、敷地の集落は柿の名産地。右にも左にも柿畑。収穫前なのか、たわわに実ったオレンジの実が一面に。案内に従って車道を登っていくと、公園の駐車場に到着。 奥にも大駐車場、と書いてあるが、公園内も歩いていきたいので、一番入り口に停める。すぐ目の前にはトイレがあるが壁面には巨大な獅子のレリーフ。すごいなあ・・・ 9時30分出発。すぐ目の前には岩室廃寺遺跡と表示があり、その奥に観音堂がある。諸堂があったようだが、観音堂だけ復元されたのだろうか。発掘されたらしいいくつかの石仏が並び、中には立派な厨子があった。山の中を進んでいくと、塔跡。礎石だけが残っている。その先に東屋があり、さらに先の岩場には忠霊塔が立っていた。日清、日露戦没者慰霊、と刻まれた、絶景の岩の上。反対側の岩尾根にも柵が見える。東屋から下りていくと、岩尾根をつないだ吊り橋。渡って上っていくと、長い滑り台。このあたりはアスレチックも整備され、公園となっているようだ。広場の横には赤い鳥居が立っていて、両側の狐像に出迎えられる。赤い幟の先に稲荷神社。さらに進んでいくと見晴らし台に着いた。先ほど見た反対の尾根の岩の上。戻る途中、柵の切れ目から踏み跡が崖沿いに続いている。進んでみると岩の穴の中に仏像が3つほど。岩の風化が独特の地形を生み出しているようだ。 車道に戻ると、大駐車場があった。トレッキングコース、の案内に従って北上。すぐにまた大きな鳥居。神道修成派大元祠という施設だそうで、立派な社殿、社務所が並ぶが人の姿はなし。特別な日には賑わうのだろうか。 車道を進むと「入るな」という威圧的な看板が立ち並ぶのは栗畑。その先には茶畑が一面に広がっている。アンテナが立つ小ピークの下に休憩所。ひと休み。茶畑が広がっている光景のすぐ目の前になんと桜が咲いている。早咲きの寒桜だろうか。 さらに先に進むと「見晴らし台」の案内。進んでいくと東屋がひとつ。木が伸びて他の場所よりは展望はよくない。見える景色もほとんど同じだし。すこしもどり「岩室山山頂」の標示に従って斜面を登る。ひと登りで、ベンチがたくさん並んだ、山頂の展望地。ここも雑木が少々うるさくなってきている。さっきの休憩所には田部井淳子さんの名前で「トレッキングコース認定証」なるものが掲示されていたが、せっせと整備された頃はよかったのだろうが、時間が立つとすぐに自然に戻っていく感じ。少し戻ると木立の中に三角点。岩室山、地図では260.2mなんだが、ここの標示は259.5m。磐田市では「岩室山」だが、隣の森町では「岩村山」というそうで。「いわむろ」と「いわむら」の一字違いでまたまた論争になりそうな。ここは仲良く併記されていた。 少し下ってまた車道。そして「蟻の戸渡り」への分岐。ヤセた岩尾根を進んでいくと、目の前に岩壁が現れた。蟻の戸渡りはこの上らしい。鎖場を慎重に登る。巨岩の上に立つと、その先の岩との間に幅50センチほどのリッジ。渡れないことはないが、立ち入り禁止になっている。反対がわにもロープなどが見えているので、渡っていた頃もあったのだろう。慎重にまた岩を下ると、岩の下に続く古い踏み跡を発見し辿る。朽ちかけた桟道を渡るとまた岩の下。木の根をつかんで登ると岩穴の下に出た。その上に赤いペンキマークがかすかに続いているので、蟻の戸渡りの反対側に出られるのだろう。あるいは、蟻の戸渡りを渡って周回していた頃もあったのだろうか。 さっきの忠霊塔や洞穴地蔵があったあたりは、風化して穴が開きやすい石灰岩のようだったが、ここは丸い礫を含んだ礫岩のようで、地質がちがう。すぐ近くの山の中でこんなに岩が違うとはふしぎ。また慎重に鞍部に戻る。何しろ左手は強い衝撃を与えられないので(こんな山に来るな、という話だが・・・)絶対にコケたり、バランスを崩したりできない・・ 鞍部から「浮石」を目指して踏み跡をたどる。YAMAPではこのあたりから「通行止め」の標示が出ていたが、特に規制はなかった。しかし、なかなかの山の中。沢まで下りて、反対側の斜面を登る。登りきると、尾根の大きな岩の上に、これまた大きな岩が載っている。下の岩と接している部分は30㎝四方くらいだろうか。見事なバランス。触ってみたがビクともしなかった。 さらに斜面を登っていくと「サクラ台」また開けた岩の上。ヤレヤレ、小休止。 さらに北にトレイルは伸びているが、ここまでとしましょう。500mほど進むと「鐘掛岩」という絶叫ポイントがあるそうだが、「完全体」になってから、また機会があれば来ることにしよう。尾根伝いに戻ると、「八畳岩」というビューポイント。また反対側の尾根に東屋が見える。尾根を戻ると、支尾根の先にさっき見えた東屋・・・だと思ったら、「いっぷく処みき」と書かれた木のゲート。千社札風の名札がたくさん張られ、有志が作ったもののようだ。さっきの八畳岩がよく見える。 さあ、見どころ終わり。あとは車道をどんどん戻ります。最後に、熊野神社に立ち寄って、ゴール。 いやあ、里山の中にこんな自然のアスレチックが広がっているとは、面白いコースだった。山登りの様々な要素を一気に味わえる、初心者の練習コースにもピッタリじゃないか。グーグルマップを探ると、まだまだ、岩場の中に見どころポイントが点在しているらしい。手がすっかり治ったら、ぜひまた来たいと思うコースだった。 歩行距離5.4㎞ 行動時間2時間43分 累積登高は357m なかなかスリリングな楽しい山歩きでした。