皆様、長きにわたるわたしの旅行の独り言にお付き合い頂きありがとうございました。


小さい頃通っていた絵画教室が教会の2階を間借りしていて、大人になって、そこがヴォーリズ建築だと知りました。

確かこの部屋で絵を描いていました。

プロフィール写真撮影で以前教会をお借りした時の写真です。


いつか近江八幡に行ってたくさんヴォーリズさんの建物を見てみたいなぁとずっと思っていました。


ヴォーリズさんは、キリスト教の伝道や奉仕という終生揺るがない目的があり、宣教師でない彼が教会の資金援助に頼らず活動資金を得るため様々なビジネスをする必要がありました。その一つが建築設計事業でした。(他、医療事業、製薬会社、教育事業、図書館)


建築の特徴としては、

「建物の風格は、人間の人格と同じく、その外見よりもむしろ内面にある。」と自身が語っています。デザインは基本洋風でありながら日本の風土、気候に合わせ、施主の意を汲み取り、使う人、後々掃除する人の身になって設計されている

。玄関は来客を突き飛ばさないように内開きで、網戸は外開き、入ると固定椅子があり、靴の着脱、また来客が一息つけるように縁側のような役目を担っていた、など。


スペイン🇪🇸の家も玄関内開きだけど、異教徒や敵の侵入を防ぐ防御の為の内開きだから、(中にでっかいかんぬきがついてる)考え方が違っておもしろいですね。あ、彦根城の門も内開きでした。城はもちろん防御の為ですね。


話それましたが、何で自分がヴォーリズ設計事務所さんの建築が好きなのかと考えたところ、(個人の住居に関しては)決して華美じゃないんだけど、使う人の身になって考えられたデザインと、施主の意を汲んだオーダーメイドの設計、合板じゃない建築資材、工夫された玄関、風通し、かなぁ。


「合理的で健全かつ良心に溢れた優しさを具体化させた建築、そこに住まう人々のためを考えたクリスチャンヒューマニズム」とありますが、まさにそこなんだ、と思います。


建築設計事務所が家づくりに関わるのは短い期間で、実際出来上がった家を育てていくのは住んでいく人ですから、完成後のずっと先を考えて設計されているという事ですね。そこが魅力だと思います。そして、丁寧に維持されながら生き続ける建物をみて幸せな気持ちになるのです。


難しい事に、築年数がたつ家は、住み方、住む方の考え方、修繕の仕方で変わっていきます。

今回町を歩いて、確かにヴォーリズさんの片鱗は残るが残念ながら保存状態の良くないおうちも見かけました。仕方がない事だと思います。完成後100年近く経ってますもん。元々隙間風が通る作りですし、結露もするだろうし、夏は暑いだろうし。家の維持には強い意思と気力とお金がかかります。

形あるものは最終的には無くなります。


私ができることは、保存活動への募金と、また近江八幡に行って町にお金を落とすことかな?


教会って、祈りの場だから、信仰のない人は基本的に入れない。信者さんからすると部外者は入って欲しくない。信者でないものからすると有料でも建物に入って空気を感じでみたい。


近所の教会も、入れるもんなら入ってみたい。階段登ったり降りたり、中でお茶したりできたらいいのになぁ。

毎日前は通っているんですが、入れないのが寂しいなぁ😢


引用:NPO法人ヴォーリズ建築保存再生運動 一粒の会発行マップ

ヴォーリズ解体新書 発行:近江八幡観光物産協会