765テレフォンショッピング 9月17日放映分 | 雑記帳

雑記帳

こちらは「くじういんぐ」(http://kuji-wing.com)の雑記帳です。

「さあ今週もやってまいりました765テレフォンショッピング。司会はわたくし、『A.I.E.N』の天海春香と――」
「ちょっと、今日まだ土曜日じゃないんだけど。いい加減な番組ねまったく……」
「ツッコミ天使、如月千早ちゃんでお送りいたします!」
「ちょっと、勝手に人に風俗嬢みたいなあだ名をつけないで!」
「さて本日はなんと! 商品を紹介しちゃいます!」
「春香、既にして番組の趣旨を忘れてない?」
「しかも! 今回の商品はとんでもないものですよ!」
「あなた、基本的に私の話まったく聞いてないわよねいつだって」
「じゃじゃーん! 千早ちゃん、見てよこれ!」
「うん? 何これ、ホッピング?」
「……いや、ぜんぜん違うし。というか千早ちゃん歳いくつよ?」
「う、うるさいわね。というかなにこれ、なんかタイヤが2つ付いていて、その間に板が張ってあって、そこから上に延びた棒にグリップが付いてて…」
「えへへー、これはね、『電動立ち乗り二輪車』だよ」
「あっ! そういえば一昔前にテレビで見たことあるわ、あれ名前なんていったかしら、えっと……」
「セグウェイ?」
「そう! セグウェイ! ふーん、すごいわね初めて見るわ」
「だよねー、わたしも初めて見たよ」
「それにしてもこんな深夜の放映日すら不定期のクソ番組に、よくこんなメジャーな商品を提供してくれたものね」
「うん、プロデューサーさん頑張ってくれたもん!」
「あら、もう退院したのね彼」
「ううん、まだ入院中だよ?」
「え?」
「え?」
「……」
「……」
「……ま、まぁいいわ、あまり深く突っ込まない方がよさそうだし」
「さてさっそく商品の紹介です!」




『あふぅ…めんどいの。えーと、商品なんばー1ばん、みわくの電動立ち乗り二輪車、『セグヴァイ』お値段4万円でご奉仕なの』




「パチもんじゃないのよ! なによセグ『ヴァイ』って!」
「あっはっは!」
「なに笑ってんのよ! というか4万円て安過ぎでしょ! 本物より桁ひとつ少ないじゃないの! 絶対危ないでしょこれ!」
「大丈夫! セグウェイは最高時速40kmしか出ないんだけど、このセグヴァイは最高時速85kmだから!」
「安全性ガン無視! 余計に怖いわ!」
「ちなみにセグウェイ社のオーナーさんて、セグウェイ運転中に自宅近くの崖から9m下の川に転落してお亡くなりになってるんだよね」
「フォローするどころか火に油を注ぐな!」
「さてさっそくわたくし天海春香が試乗してみたいと思います!」
「ちょ! なんでよりによって春香なのよ! ミスキャストどころの話じゃないから! ちょ、こら、やめ……!」
「さぁ行きますよー……うらぁ!」
「いきなりフルスロットル!」




『追いかけて 逃げるふりをして そっともぐる わたしMAMEEYYYYYYY!!』
『ひぃ! 春香、こっちに来ないでなのっ!』
『つかまえて 好きだよ と逝って星井!!』
『ひぃぃー! なんか満面の笑みなのーーっ! (ドガッ!)あふぅっ!!』





「ただいま千早ちゃん!」
「ええ、お帰りなさい春香。とりあえずその血飛沫を拭きなさい」
「いやぁ、今日はなんかすごく楽しかったね!」
「ええ……あんなに活き活きとした春香は初めて見たわ……」
「それではまた土曜日にお会いしましょう!」
「土曜より前にまた始まりそうで嫌だわ……」




 深夜時間帯にも関わらず、毎回かなりの視聴率である765テレフォンショッピング。何の前触れもなく放映しなかったと思えば、同じく何の前触れもなく始まったりするので油断ならないのである。