まさかこの歳でサンデー漫画にハマるとは…… | 雑記帳

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 amazonで全巻揃えちまいましたよ、サンデーコミックス『神のみぞ知るセカイ』
 しかもマケプレの中古じゃなく、全て新品で。
 アニメも北米版ですがBOXで1期も2期も買ってぜんぶ見ちゃいました。おかげでこの数日、ボクの睡眠時間はたいへんなことに!
 やー、軽い気持ちで漫画喫茶で手に取ったんですけれどねぇ。どっぷりハマり込んでしまいましたよ。相変わらず瞬間湯沸かし器だな自分。


 これだけドハマりしておいてなんですが、『神のみぞ知るセカイ』というこの漫画、内容的にはまぁ少年誌らしい薄っぺらいラブコメですわ。買ってまで読む価値があるかというと正直びみょー。
 6巻くらい、ちょうどアニメ2期あたりまでが第一部で、ほぼ一話完結型の青臭いラブコメ展開。まぁなんだかんだ言ってここら辺が一番コンスタントに面白いような気がします。
 7巻で幼馴染の天理が出てくるくらいからが第二部の女神編。今度やるというアニメ3期はここかららしいですな。
 都合19巻まで続くこの女神編、最初のうちは一部と同じ各話別ヒロイン構成なんでまだいいんですが、中盤から後半にかけてもうグダグダ。
 唐突な伏線、強引な展開。週刊誌連載漫画の一番ダメなところを集約したような感じです。よく打ち切られなかったなこれ。

 だけど19巻。ラストのラストは本当に素晴らしかった。
 あの傲岸で不遜で社会不適合者の主人公が、自らの行い――自らアプローチしておきながら、その気になったちひろを心にも無い台詞で手酷くフッた――を悔いて作中初めて涙する場面、そして何よりも文化祭ライブでのちひろと、そしてあの歌詞。どれをとっても最高過ぎた。よもやこの歳で「男女間のほろ苦い恋愛がらみの切なさ」にハマるとは夢にも。
 山ほど出てくるヒロインの中で久慈の一番のお気に入りはハクアで、次点がかのんなんですけれども、少なくとも女神編では真のヒロインは間違いなくちひろです。もう19巻ラストの描写だけですべて持って行かれた感がある。ありゃズルイよ、どう考えてもズルイ。
 買って初めて読んだ20巻はまたまったく違う系統の話っぽいですが、この先もうひちろは出て欲しくない気がします。あの娘の話は19巻であまりに綺麗に完結し過ぎている。
 とにかくあの19巻ラストの数ページはまさしく神の展開でした。単行本にして13巻分の分量を費やして展開してきた内容は、すべてあのたった数ページの伏線でしかなかったのではないかと思ってしまったほど。
 いやむしろ1巻から一貫して設定されてきたファンタジィ要素自体が壮大な伏線だったのではないかと勘ぐってしまうほど素晴らしい展開でした。
 エルシィを交えてのキャラクター攻略時の記憶を持っていない以上、本当に純粋にあるがままの主人公桂馬を好きになったのは、ちひろだけなんですよね。
 そういう意味では天理も当てはまるのかもしれませんが、彼女は思い出補正があるからなぁ。高校でキモヲタとして悪名高い桂馬を素の状態で好きになるって、ちひろが単なる物好きなだけかもしれないが。
 いやぁ、もうなんというかああいう王道的に切ない系統のお話には本当に弱い。途中のグダグダ展開を差し置いたとしても、この第二部ラストだけでこの話を読んで良かったと心から思いました。
 アニメもぜひここまでやって欲しいです。まぁあそこまで辿り着くのにあと4クールくらい必要な気がしますが。
 
 
 そういやアニメといえば、さすが腐っても三大少年週刊誌連載のアニメ化だけあって中の人はとても豪華でしたね。
 主人公の桂馬が俺翼の鷹志、というのはご愛嬌として、パートナーが佐天さんで、パートナーの親友があやせで、各話のヒロインも桐乃、まどか、黒猫、初春、ぽぷら、と豪華絢爛でした。つか役名セレクトのあたりで久慈のアニメ観の狭さが際立つな。
 かのん役の東山さんという方は過分にして存じませんでしたが、いわゆる「歌える声優さん」なのですな。確かに歌の使い方が良かったおかげで、かのんの話は原作よりアニメの方が数段良かった。ラストのバラードのあたりは演出としてとても良かったです。
 ああ、早く3期放映されないかなぁ。
 
 
 
 うん、ここまで書いた文章読み返して痛感した。
 久慈光樹マジキモイ。