作詩:北山修
作曲:加藤和彦
「昔 アラビアに
コブのない駱駝と、鼻の短い象と、立って歩く豚がいました。彼等は自分のみにくさを嘆き、アラーの神に祈ったのでした」
コブのない駱駝、
コブのない駱駝、…、
あ~ みんなはオレを
からかうの
あ~ コブがないから
楽だなんて
よく お聞きなさい
駱駝なんかじゃない
お前は馬さ
鼻の短い象、
鼻の短い象、…、
あ~ 私のおハナは短いの
あ~ カガミをみるたび
ゾウーとするの
よく お聞きなさい
象なんかじゃない
お前は河馬さ
立って歩く豚、
立って歩く豚、…、
あ~ 二本の足で歩きたい
あ~ だけどみんなに
ぶたれるの
よく お聞きなさい
豚なんかじゃない
お前は人さ

これは意外に思えますが「帰って来たヨッパライ」は、フォーク・パロディ・ギャング名義。
「イムジン河」は松山猛さんで、B面の「ヘビに喰われて死んでゆく男の悲しい悲しい物語」は、訳詞が北山修さん。
「悲しくてやりきれない」は、サトウハチローさんの作詞ですので、北山修名義としては、この曲が初めてとなります。
この曲は「シタール」と言う中東の楽器を、加藤和彦さんがスタジオに持ち込み演奏しました。
あの特徴的なイントロの弦楽器の音が「シタール」です。
1967(昭和42)年12月25日にリリースされた「帰って来たヨッパライ」から僅か3ヶ月後のリリースですが、2月21日リリース予定だった「イムジン河」が政治的理由により発売中止になった為に、間髪を入れず「悲しくてやりきれない」がリリースされました。
ただ私達子供は、この「コブのない駱駝」を好んで歌っていましたが、勿論大人の前で歌ったら怒られた曲です。
北海道に移り住んでからですが、ヨッパライは知っていても、この曲は知らない同年代の子供達が多かったのにビックリしました。
シタールの音に惹かれ口ずさんでは怒られる毎日でしたが、幼なじみのNちゃんが覚え、一緒に歌うようになってからは、大人も諦めたみたいです。
ただこの曲、ギターで弾き語りをした事はありません。
加藤和彦さんの曲が、それだけ完璧であるからだと思います。