忘れ得ぬ歌ぱーと593「智恵子抄」 | 遊遊のブログ

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智恵子抄

作詞:丘灯至夫
作曲:戸塚三博

東京の空
灰色の空
ほんとうの空が
見たいと云う
すねてあまえた 智恵子
智恵子の声が
ああ 安達太良の山に
今日も きこえる


千代紙がすき
折鶴が好き
故郷の空へ
飛ばすという
願いひとすじ 智恵子
智恵子の夢が
ああ 安達太良の山に
今日も はばたく


真ごころの花
純情の花
散らない花が
欲しいという
黒い瞳の 智恵子
智恵子の姿
ああ 安達太良の山に
今日も 生きてる


soon1964(昭和39)年1月に発売された、二代目コロムビア・ローズの大ヒット曲で、その年の「日本レコード大賞」を、青山和子さんの「愛と死をみつめて」と、最後まで争った曲で、第15回NHK紅白歌合戦に初出場を果たしました。

二代目コロムビア・ローズは、初代コロムビア・ローズの結婚引退後、二代目募集オーディションにより、応募総数3500人の中から宗紀子さんが選ばれ、二代目を名乗ることになります。

コロムビア・ローズも、三代目まで存在しましたが、今は返上し「野村未奈」を名乗っています。

「智恵子抄」は、詩人の高村光太郎が1941(昭和16)年に出版した詩集で、その発売日が8月20日です。

高村(長沼)智恵子は1886(明治19)年5月20日生まれの洋画家、紙絵作家で、1938(昭和13)年10月5日にこの世を去りました。

彼女の忌日は、高村光太郎が智恵子の臨終をうたった詩「レモン哀歌」にちなんで「レモン忌」と呼ばれます。

「そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした……」


この曲は、京都の母と、里子先のお母さんがよく歌っていました。

里子先のN,Kちゃんが「智恵子抄」を好んで読んだのは、お母さんの影響かも知れません。

中学生の時、里親一家と信州上高地に泊まりましたが、大正2年若い男女が上高地に宿泊していました。
その男女が高村光太郎と長沼智恵子だったと知ったのは、N,Kちゃんの死後てした。

ちなみに私は「レモン忌」と「檸檬忌」を同じと思っていました。

C,KちゃんとN,Kちゃんに大笑いされたのは、遠い遠い思い出です。