作詞・作曲:さだまさし
ひとつ ふたつ みっつ
流れ星が落ちる
そのたび きみは
胸の前で 手を組む
よっつ いつつ むっつ
流れ星が消える
きみの願いは
さっきから ひとつ
きみは 線香花火に
息を こらして
虫の音に 消えそうな
小さな声で
いつ帰るのと きいた
あれがカシオペア
こちらは 白鳥座
ぽつり ぽつりと
僕が指さす
きみは ひととおり
うなずくくせに
みつめているのは
僕の顔ばかり
きみは 線香花火の
煙に むせたと
ことりと咳して 涙をぬぐって
送り火のあとは 静かねって
きみの浴衣の帯に
ホタルが一匹 とまる
露草模様を
信じたんだね
きみへの 目かくしみたいに
両手で そっとつつむ
くすり指から
するりと 逃げる
きみの 線香花火を
持つ手が 震える
揺らしちゃ駄目だよ
いってるそばから
火玉がぽとりと落ちて ジュッ

B面は「指定席」
さだまさしさんの故郷長崎では、精霊流しの夜に大量の花火を燃やし、精霊流し以降は線香花火などの、地味な花火を楽しむ習慣があるそうです。
長崎、広島の精霊流しは、本当に有名ですが、私達の住む釧路でも、釧路川で精霊流しを行なっていましたが、船舶の航行に支障が出るからと、いつの頃からか中止になりました。
線香花火は、確かに地味な花火ですが、表情の豊かさは、他の追随を許しません。
多彩な表情の中に、儚さを感じさせ、何か人間の一生に似ている様な気がします。
先程新潟本家の庭で、姪っ子達と花火をしていました。
甥っ子共は、家のなかでゲームをやっています。
次第浜の本家(Nちゃんの所)からも、子供達が何人か泊まりに来ていまして、まぁうるさい。
縁側でひろ姉が、下手なギターを弾いて「線香花火」を歌い出しました。
こいつは私より一つ上の従姉で、里子先のN,Kちゃんが死んだときに、わざわざ釧路に来た人です。
この曲がリリースされて1年後の事でした。
私はずっと口ずさむ事はありませんでしたが、ひろ姉によって思い出してしまった…
白鳥座。
別名を「北十字星」とも言い、私には空の墓標に見えてしまいます。
あひふれし 子の手とりたる 門火かな
中村汀女