作詞:松本隆
作曲:筒美京平
ねえ友達なら聞いて下さる?
ねえ友達なら聞いて下さる?
淋しがりやの うちあけ話
東京駅についたその日は
私おさげの少女だったの
胸ポケットにふくらむ夢で
私買ったの赤いハイヒール
そばかすお嬢さん 故郷なまりが
それから君を無口にしたね
アラン・ドロンとぼくを比べて
陽気に笑う君が好きだよ
マニキュアの指 タイプライター
ひとつ打つたび夢なくしたわ
石ころだらけ私の青春
かかとのとれた赤いハイヒール
そばかすお嬢さん ぼくの愛した
澄んだ瞳は何処に消えたの?
明日はきっと君をさらって
ふるさと行きの切符を買うよ
おとぎ話の人魚姫はね
死ぬまで踊るあゝ赤い靴
いちどはいたらもう止まらない
誰か救けて赤いハイヒール
そばかすお嬢さん ぼくと帰ろう
緑の草原裸足になろうよ
曲りくねった二人の愛も
倖せそれでつかめるだろう
そばかすお嬢さん ぼくと帰ろう
緑の草原裸足になろうよ
曲りくねった二人の愛も
倖せそれでつかめるだろう

太田裕美さんは、1974(昭和49)年11月1日に「雨だれ」でデビューしました。
可愛らしいルックスと、舌っ足らずな歌い方で、アイドルと思われていたみたいですが、人気、実力共に備わった、正統派ニューミュージックシンガーです。
この曲は、都会に出てきた若者同士の、慰め励ましあいの歌でしょうか。
私も経験しましたが、都会は決して、田舎者に優しい所ではありません。
Nちゃんと共に湘南を巡り、ついでに東京に立ち寄りましたが、私はまだ京都弁と舞鶴弁のチャンポンで、Nちゃんは、北海道の浜言葉でしたから、通じない部分が多かった。
私達は、僅か数日滞在しただけで、言葉の違いを痛感しました(私は別に気にしてはいませんでした…関西人特有?)が、Nちゃんは、東京散策中、本当に無口でした。
彼女に明るさが戻ったのは、上野駅に着いてからでした。
「故郷の訛り懐かし停車場の 人混みの中に そを聴きに行く」
啄木が詠った様に、北国の人が東京で一番安心するのが、上野駅だったのは間違いありません。
それはNちゃんも同じだった様です。
今の時代には、考えられないと思いますが…