作詞・作曲:鈴木一平
一生一度きりの 別れならばいいものを
人は幾度となく 悲しみを繰り返す
手さぐりの中で ふと 抱かれるような
甘い思い出は 通りすぎてゆく
振り返ることなく 明日だけをみつめながら
いつか来た道と 気付かずに歩いた
そこは 幸せと 不幸の別れ道
悲しみおぼえた 出逢い道
私だけの貴方には なってくれるはずがない
心のぬくもりも今は
わすれてみるわ わすれてみよう
揺れる 二人の 夢もよう
水に浮かぶ 枯葉に 目を向けると
丁度 今の私 同じようにみえた
風に打たれ 雨に打たれ たどる道は
苦しみ おぼえた 迷い道
はかない恋の ほろにがさを 知って
強がりはよせよと 口づさんでみます
あふれる 涙は とめどなく流れて
とまどう 私は闇の中
私だけの貴方には なってくれるはずがない
心のぬくもりも今は
わすれてみるわ わすれてみよう
揺れる 二人の 夢もよう

一平さんは、1974(昭和49)年にフォーク・デュオ「ラビ」を結成し,シングル「青春碑」でデビューしました。
その後1979(昭和54)年の第17回ポフコンに出場し「時流」で優秀曲賞を果たし、同年第10回世界歌謡祭に出場し、同年「時流」でデビューし、本格的な活動を開始します。
「水鏡」は、当初道内では殆ど話題にならず、火がついたのは東京からでした。
デビュー曲の「時流」も素敵な曲ですが、ギターで弾き語りをするのには「水鏡」は最高の曲で、一平さんと同じ様な声質だった事から、よく歌っていました。
この曲がリリースされた時は、大学1年の夏でしたが、その年の3月、施設からの親友であり、同じ大学に通う事になるかもしれなかったC,Kちゃんが亡くなり、ドツボに落ち込んでいた私が、少し落ち着きを取り戻した時にラジオから流れ出したのです。
C,Kちゃんは、高3の秋から入院していたので、高校中退の形になってしまいましたが、もし彼女が健康であったなら…と思うと、今でも胸が痛みます。
尚俳句で「水鏡」は夏の季語になります。
季節違いで申し訳ありません。