赤い風船
作詞:安井かずみ
作曲:筒美京平
あの娘はどこの娘 こんな夕暮れ
しっかり握りしめた 赤い風船よ
なぜだかこの手を するりとぬけた
小さな夢がしぼむ どこか遠い空
こんな時 誰かがほら
もうじきあの あの人が来てくれる
きっとまた 小さな夢もって
この娘はどこの娘 もう陽が暮れる
隣の屋根に飛んだ 赤い風船よ
なぜだかこの手に 涙がひかる
しょんぼりよその家に 灯ともる頃
こんな時 誰かがほら
もうじきあの あの人が来てくれる
優しい歌 うたってくれる
あの人が 優しい歌 うたってくれる

浅田美代子さんのシングルは、1973(昭和48)年から1975(昭和50)年までの間に10枚、90年代に2枚発売され、オリコンチャートでは内2枚がベスト10入りし「赤い風船」で週間売上1位を獲得しています。
意外と少ないのにはビックリですね。
浅田美代子さんと言えば「釣りバカ日誌」のみちこさんでしょうか?
いえいえ、私達の年代は「時間ですよ・昭和元年」(昭和49年10月~昭和50年4月)の「隣のミヨちゃん」なのです。
堺正章さんの妹役で、屋根の上でギターを弾きながら歌っていた二人を、今でもハッキリ覚えています。
実は私、この曲が出始めの頃は知らなかったのです。
その年の1月に施設に入りましたが、施設は自由にテレビを視れる訳ではなかったですから…
Nちゃんがこの曲を好きで良く歌っていましたので、彼女から教えて貰いました。
「あの娘を○ちゃん(私の名前)にしたら、○ちゃんの歌だね」
児童相談所に入る前は、Nちゃんと私は隣同士。
継母の虐待を一番知っていましたから。
継母に行動の自由を奪われた私は、Nちゃんが迎えに来たときは、外に出ることを許されました。
行き先は鶴ヶ岱公園。
ボッコ(棒切れ…北海道方言)の様に細い私の手をしっかりつないでくれたNちゃん。
夕方そんな話を彼女としたら、遠い目をしていました。