忘れ得ぬ歌ぱーと74「愛と死をみつめて」 | 遊遊のブログ

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思い出の曲を、思い出と共に、気ままにアップしたブログです。

愛と死をみつめて
作詞:大矢弘子
作曲:土田啓四郎

まこ
甘えてばかりで ごめんネ
みこはとってもしあわせなの
はかないいのちと しった日に
意地悪いって 泣いたとき
涙をふいて くれた まこ

まこ
わがままいって ごめんネ
みこはほんとにうれしかったの
たとえその瞳は 見えずとも
ふたりでゆめみた 信濃路を
せおって歩くと いったまこ

まこ
げんきになれずに ごめんネ
みこはもっと生きたかったの
たとえこの身は 召されても
二人の愛は 永遠に咲くみこのいのちを いきてまこ


soon青山和子さん(当時18才)の大ヒット曲で、1964(昭和39)年のレコード大賞受賞曲です。

兵庫県の高校に通う大島みち子さん(ミコ)は顔に難病の軟骨肉腫ができ、阪大病院に入院します。
同じ病棟で長野県出身の大学浪人河野実さん(マコ)に出会い、お互いに18歳でタイガース・ファンであったことから文通が始まります。

しかしミコは大手術で顔の半分を失い、更に病気は次第に悪化。とうとうマコさんの誕生日の前日(8月7日)にこの世を去りました。信州の山に二人で登る夢は実現しませんでした。

「愛と死を見つめて」は二人の文通で構成されていますが「若きいのちの日記」は、その名の通り大島みち子さんの日記で、こちらの方が、手紙に書けなかった本音が吐露されていて、胸をしめつけられます(絶筆は6月26日)

大島みち子さんの4月10日の日記…
「病院の外に、健康な日を3日下さい。
1日目、私は故郷に飛んで帰りましょう。そしておじいちゃんの肩をたたいて、それから母と台所に立ちましょう。おいしいサラダを作って、父にアツカンを一本つけて、妹達と楽しい食卓を囲みましょう。
2日目、私は貴方の所へ飛んで行きたい。貴方と遊びたいなんて言いません。おへやを掃除してあげて、ワイシャツにアイロンをかけてあげて、おいしいお料理を作ってあげたいの。そのかわり、お別れの時、やさしくキスしてね。
3日目、私は一人ぼっちで思い出と遊びます。そして静かに1日が過ぎたら、3日間の健康ありがとうと笑って永遠の眠りにつくでしょう…」