空は赤黒く、
黒い雲がゆっくりとこちらに向かって流れてくる。
小高い丘の上で
遠くにある富士山を不安に見ている人々。
生暖かい風をこちらに吹きつけながら
富士はくすぶっている。
私の隣に立っているおっさんは
「とうとうきてしまったか・・・」
っとつぶやく
「あの山が噴火すれば、ココとて安全とはいえない・・・」
その言葉を聴いて
赤ちゃんを抱いていた女の人が嗚呼と泣き崩れる。
雷が富士を直撃した。
重い地響きとともに富士が爆発した。
人の頭ほどもある真っ赤な礫がこちらに飛んでくる。
逃げ惑う人々
一瞬にして 空気が煮える。
私はそれを傍観している。
あくまで夢です。
私が見た夢です。