「その店を利用している自分が好き」系

 

 

 

昼下がり、ひとりスタバに佇み、抹茶クリームフラペチーノに舌鼓を打ちながらラップトップを開いて来週に迫ったプレゼンデータの最終調整を行う。

作業に集中していると、すっかり親しい間柄となったバリスタから優しく声を掛けられ、笑顔で応じるオシャレでエレガント、そして仕事ができるわたし…。

 

そう、わたしはスタバで過ごすこのまったりした時間が好き。

 

より正確に言えば、そのように周囲から見られている(であろう)時間や空間そのものがわたしにとって大のお気に入りの時間なのだ。

 

 

 

─── スタバスープストックトーキョーなど若い女性から圧倒的に支持されるお店の特徴として、「そのお店を利用しているわたしが好き」という気持ちが潜んでいるような気がしてなりません。

 

僕はこれを【そのお店を利用している自分が好き系】と勝手に呼んでいますが(そのまんまですが…^^)、飲食店に限らず、これは商売にとってとても大切な要素…。

 

 

なぜなら、利用者がお店を利用すること自体がステータスとなれば、口コミが拡散されやすくなってより集客が簡単になるからです。

 

 

 

極端なことを言えば、この対極にあるのが王将吉野家で、SNSでスタバやスープストックトーキョーでまったりと過ごしたことを写真と共に投稿する女性は(女性とは限りませんが…)わんさかいますが、「王将で餃子食った!」とか、「吉野家で牛丼食べたー!」なんてSNSにアップする人を未だかつてみたことがありません(まぁ、王将や吉野家に若い女性がひとりで入ることもあまりないでしょうが…の関係者の方、ごめんなさい… )。m(__)m

 

要は「その店を利用している自分が好きか」、そして「そのことを周囲に公表、公言(自慢)したい」という裏の欲求が存在しているかということ。

 

 

少し話は逸れますが、、、

 

 

この「そのお店を利用しているわたしが好き」という心理は、ひと昔前、オードリーヘップバーン好きの女性が続出したのと似ていて、「オードリー・ヘップバーンが好き」というより、「オードリー・ヘップバーンが好きだと公言するわたしが好き」という心理が隠れていたことに酷似している気がしてなりません…。

 

 

まぁ、それはともかく…

 

 

こういう心理は、ブランディングには欠かせない要素で、スタバやスープストックトーキョーユーザーは、利用客がまるでアクセサリーを身に付けるように店の常連であることを公言したい欲求に駆られてしまうようです。

 

さて、我々寝具店も是非、その影響にあやかりたいものですが、そこはオシャレで洗練されたイメージとはかけ離れた寝具業界のこと、正直かなり難しいというか、当店ではハッキリ無理ですね…。^_^;

 

 

でも、「わたし、あそこのふとんの常連客なの…」、と自慢できるくらいのお店は目指して頑張りたいと思います。

 

ブランディングとは、お店の商品やサービスを他店と区別して特別な存在と認識してもらっているかどうかということですから…。