こんばんは。
今シーズン、主務を務めました4回生の作本大空です。
まずはじめに、
コロナウイルスの影響がある中、練習及び試合を行える環境を整えてくださった関西学生サッカー連盟をはじめとする関係者の皆様、日頃から関西大学体育会サッカー部の活動に多大なるご支援ご協力を頂いております保護者の皆様、OBOG会をはじめとする関係者の皆様におかれましては、この場をお借りして感謝申し上げます。誠にありがとうございます。
これが4年間を締めくくる関西大学体育会サッカー部での最後のブログとなります。
最初の方は、先日卒部式でご挨拶させて頂いた内容と少し被る部分もありますが、また違った内容を書きました。ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
「なんで主務になったんですか?」
「何があってそんなに変わったんですか?(笑)」
これは今年僕がよく言われた言葉です。
僕は昔、役職に就くに値する人間ではなかったのです。
そんな僕が、昨年は副務を、今年は主務を、幹部を務めることが出来たのは、
間違いなく支えてくれた同期や先輩、後輩、そしていつも厳しく指導してくださったスタッフの方々、大切な家族のおかげです。
本当に感謝しています。
そんな僕がこの場をお借りして4年間を振り返り、
感じたことを綴ることで、お読みいただいている人に何か届けられたらと思います。
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まさに波乱万丈な4年間だった。
「サッカーで上に行くんだ。」
そんな想いを、自信を胸にして、4年前関大サッカー部への入部を決めた。
それでも上手く行かない日々の連続。
「自分が思い描いていたものと違う。」
「こんなはずじゃない。」
そんなことを思いながら、毎日を過ごしていた。
サッカーが嫌いになった。このサッカー部が嫌いになった。
「このまま4年間過ごすなら、別のことを頑張ったほうがいいな。違う分野で1番になってやろう。」
「もっと面白いものがあるはずだ」
「でも、サッカーが自分から無くなったらどんな風になるかわからないから不安だ。」
そんな勝手なことを考えながら1年を過ごし、そして2年生の時1か月間休部をした。
休部期間、色々なことを考えた。色々なことをした。でも何か物足りなさを感じる。
当時の主務や尊敬する先輩など色々な人と話をさせてもらった。
そして、一つだけ決めてサッカー部に復帰することにした。
それは、
『チームの為に、仲間の為に、サッカーを、部活動をする』
ということ。
これまで、「自分の結果」の為にしかサッカーをしてこなかった。チームの大事な試合でも自分が良いパフォーマンスじゃなければ面白くなかったし、自分が評価してもらえないと面白くなかった。自分が良ければ、チームメイトの他の人がどうでも関係なかった。
だから、仲間の為に遠くまで足を運んで応援に行く先輩や朝早く起きて練習のサポートに行く先輩が理解できなかった。
でも、サッカー部に戻るとき、これからは『チームの為や仲間の為に頑張れる人間になろう』と決めた。
(これは自分が自分に決めたことで、ひたすら自分のパフォーマンスを、結果を追い求めてプレーする選手を否定しているわけではないです。自らに厳しく、とことん突き詰められる選手の強さをとても尊敬しています。)
そんなことを決めて復帰してからも、何をどう変えればいいのか分からず大きな行動を起こすことは出来ていなかったが、
2年生の中頃ある決断をする。
副務に立候補したのだ。
基本的には、副務から4回生になったときの主務は選ばれる。
主務や副務はチームの運営を任される。いわゆるきつい仕事だ。
『副務、そして主務になりチームを支えることが、一番チームにも仲間にも貢献できる』
そんなことを考えて、昨年は副務を、今年は主務を務めた。
ただ、この時はこれまで自分のことしか考えていなかった自分が、利他的な思考を大切にして行動できれば、人間として自分がもっと成長できるのではないか、という結局は利己的な思考で立候補したのを覚えている。
この2年間、苦かったことの方が多かった。特に今年の最初の2,3カ月は慣れないことも多く、毎日が嫌になるほど苦しかった。
遼馬が書いていたように、これは「挑戦」であり「犠牲」ではないが、やはり苦しいことの方が多い。「挑戦」とは苦しいものなのだと思う。
が、それと同時に多くのことを学ぶことができたと思う。
ここに綴り、支えてくださった方々への感謝と、後輩へのエールとしたい。
僕が一番感じたことは「全ては自分の見方次第」ということ。
物事の「見方」とは、物事をどう認識し、理解し、解釈しているか。
今の自分を、仲間を、サッカー部を、環境をどう見ているかで捉え方は全く違うものになる。
今の状況を変えたければ、まずは自分たちが変わらないといけない。そして、自分が本当に変わるためには、ものの見方を変えなくてはいけないと感じた。
休部する前と後で、役職に就く前と後で、サッカーもサッカー部も、周囲の物事は何も変わっていない。
それでも、その前後で自分が抱く感情は全く違ったものになっていた。
先日卒部式で話した、「ポジションを取る」ことは、自分の物事の見方を考え直す絶好の機会となる。
「全員サッカーで日本一」を目指し、そして達成できるかもしれないと思える仲間や環境、サポートがあることは素晴らしいことだ。当たり前じゃない。
不十分なものは何もなかった。全ては自分次第。自分たち次第だ。
もちろん変えなければならないものも沢山ある。
でも、状況を変えたければ、まずは自分たちが変わらなくてはならない。
自分たちが変化できるからこそ、外部を変える力は出てくる。
そして、自分が本当に変わるためには、ものの見方を変えなくてはならないと思う。
ただ単純に、物事はこうだ、こうあるべきだという思い込みが、今の行動や態度を決めている。
サッカーなんて自分がやってて楽しいか、自分が結果を残せるか、評価されるか、その先にチームの勝利も付いてくるか、だけだろう。そんな思い込みが僕の行動や考えを決めていた。
物事をどう見るかが、僕たちの態度と行動を決めていると思うわけだ。
誰しも、自分は物事をあるがままに、客観的に見れていると思っていると思う。
僕もそうだった。でも実際にはそうじゃない。
自分の物事の見方を見つめ直し、現状と擦り合わせる。他人の意見をしっかりと聞く。その人なりのものの見方を受け入れる。
そうすれば、
突然、今まで見ていた景色が全く違って見えると思う。
僕はそうだった。
違って見えるから、考えも、感情も、行動も、態度も変化していくんだと思う。
僕たちは今年、チームとしてそれが足りなかった。
コロナウイルスにより活動を制限され、難しい局面も多くあった。
それでも、不変的なものにこだわるのではなく、変えられるものを自分たちで変えていかなくてはならなかった。
僕も間違ったレンズで物事を見ていることは多くあった。それは、どれだけすごい人でもあると思う。だから、その都度自分で自分を見つめ直さなければいけないし、仲間が気付いてあげて指摘し合わないといけない。
これができれば、もっと違った大学生活に、そしてもっと強いチームになれると思う。
感じたことは多くあったが、
もう一つあげるとすればやっぱり「覚悟」というのか「信念」というのか、「想いの強さ」というのかよくわからないが、そんなものの大切だ。
何となくはわかってもらえると思う。
「全員サッカーで日本一」を達成するために、
そんなこれまでにない最高の瞬間を作り出すためには、厳しい練習や周到な準備が必要になる。
でも、達成への原動力になる1番大切なものは、
本気で成し遂げたいと思うかどうかだ。
今年、約200名の色々な部員となるべく多く会話をすることにした。
練習後は出来るだけ長くグラウンドに残り、下級生と話した。
数多くのミーティングをオンラインではあるが行った。
そんな中で感じたこと。
目標を達成したいかどうかを、僕たちはまず「頭」で考える。頭の中では、素晴らしいことだ。絶対に成し遂げたい。と思っていて、
人に聞かれれば、自分は達成したいとも答えるのに、なかなか一歩が踏み出せないことがある。
それは前に書いた「信念」「覚悟」「想いの強さ」みたいなものが、固まっていないからだと思う。
「頭」と「心」を一致させること。
頭の中で出来ると信じ、心の中でどうしても成し遂げたいと感じる。
それが本物だと思う。
目標に狂わなければいけない。
そんな心の強さが数多く訪れる選択を左右する。
関西大学を選び、サッカー部に入部した。そして素晴らしい環境と素晴らしい仲間がいる。
こんなチャンスはないはずだ。
今ここに、熱狂しなくてはいけない。
一人も欠けることなく、200人一人一人のその強さが、チームを強くするはずだ。
「全員サッカーで日本一」
そんな最高の瞬間を、後輩の「頭」にも「心」にも残るように僕たちの代で表現して終えたかった。しっかりと目に見える形で残したかった。
それが出来なかったことが非常に申し訳なく感じる。
「頭」と「心」が一致する。
大学生活のすべてを捧げる。
僕は、「全員サッカーで日本一」はそれに相応しい目標だと思う。
この1年間で強く感じた。
僕たちが目指しているものは決して間違ってない。
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長々と書いてきましたが、
大学サッカーは僕に色々なものを与えてくれました。
かけがえのない素敵な仲間、経験、思い出、
先日話した「物事の本質を見ること」「自分のポジションを取ること」など数多くの気づきを与えてくれました。
前に書いたように、利他的な思考を大切にして行動できれば人間として自分がもっと成長できるのではないか、という結局は利己的な思考だった僕も、最後には心からチームの為に仲間の為にと思わせてくれるそんな最高のチームでした。
特に同期のみんなには本当に感謝しています。
2年生中頃までチームのことなど全く考えてこなかった僕が主務になり、誰一人として文句を言わず最後までついてきてくれました。
よくよく考えたら、僕が前で偉そうに喋っていていいのかと思うこともありました。プロジェクトに、もっとこうしろと指摘したこともありました。でも、みんないつでもしっかり聞いてくれた。
僕だったら、「なんやねんこいつ」となります。(笑)
みんなの理解のおかげで、支えのおかげで最後まで頑張ることが出来ました。
本当にありがとう。
そして後輩のみんな、必ず「全員サッカーで日本一」を成し遂げてほしい。自分をリードして、そしてチームをリードしてください。心から応援しています。
なかなか上手く行かず悩んでいる人、途中で辞めてははだめです。最後までやり抜いてください。別のもっと面白い、活躍できるところで…と考えるのは分かります。もちろん別の道もあると思います。でも、苦しくても上手く行かなくても、そこでもがいてやり抜くことにも大きな意味はあります。自分の力で正解にするんです。必ず成長できます。
目標を達成できなかった僕が、もう卒部した僕が偉そうに書きました。後輩に少しでもプラスになるようなことを残したかったです。今年の反省を少しでも活かして、後輩たちには必ず成し遂げてほしいです。
そして、その時には関わってきた人全員で狂喜しましょう!
僕もこれから社会人として、社会に、色々な人に貢献できるよう必死に頑張ります。
これからも頭と心が一致する、そんな成し遂げたいことを追い求められる人生にしたいです。一緒に頑張りましょう。
4年間、本当にありがとうございました。