まったく… | エルコのブログ ~ドイツはライン川のほとりで~

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ドイツはライン川の近くに住むエルコが、日常の風景をお届けします

やる気

 

仕事に対するやる気。

 

そして空回りするやる気。

 

トーマシュに関しては、何かもう、お腹いっぱい。

上の人たちが私を気にかけてくれて、トーマシュをなるべく近づけさせないようにしてくれるおかげで、同じ空間で仕事をすることは限りなくゼロに近くなりました。

それでも最近また私の所に出没するようになったので、その度に嫌な気持ちになりますが、私の同僚という立ち位置ではないと思うことで、手を出してきても「ヘルプなんだ」と思い込むことができますので、以前のように爆発することはありません。

 

爆発はしませんけど、イラっとはしますよ、勿論。

彼が上からの洗い物を持ってきた時、私が休憩しようと思う時間だったりすると気を利かせて洗い物をするんですけど、戻ってきたらもんのすごーく汚い!!

ソースやご飯の残りを先に捨てることなく勢いよく水で流してるからなんですが、壁一面に飛び散った野菜くずとか凄いですし、どれだけの洗い物をしたらシンクが食べ物で詰まるんだ!?ってくらい水がシンク一杯まで溜まってますし、もう、悲惨。

私が離れるまで、シンクにゴミなんかありませんし壁もその都度流してるからキレイなのに、彼が来た直後にはもう、何かが爆発したような惨状…。

 

やってくれるだけマシか…と思おうにも、次の洗い物をするのに支障がでるのでキレイにしてからじゃないと始められない。

キレイにする手間がその分かかりますので、助かっているのやらいないのやら。

こんなんで感謝しなきゃいけないのも、なんだかなぁと思うんですけども。

 

洗濯にしてもそう。

朝出勤したら私が洗濯をするのですが、ヘルプの人たちが多かったりすると量が増えますから、1回で洗えない時は2回洗濯機を回さなければなりません。

大体3時間くらいかかるので、お昼前に終わって次という段取りを取っているんです。

それなのに1回目の洗濯物が洗濯機の上に置いてあり、洗濯機は回っています。

最初、これなんだ??と思うわけです。

だって、私がやってないから。

触ってみるとビショビショ。

洗濯が終わってるなら脱水も終わっている筈で、そうしたらこんなに濡れてるはずがない。

だからもう、何がどうなってるのか分かりません。

2回目が終わったタイミングで上のびしょ濡れの洗濯物を放り込み、30分コースで洗いました。

ある時は、同じ60度コースなら1時間で終わるのを試してみようと思い、スイッチオン。

1時間経っても終わらないのは、こちらの洗濯機ではよくあることなので時々気にして見てみました。

2時間経っても回ってる。

3時間経っても回ってる。

さすがにそれはないでしょう?何で????

プログラムを見るといつもの3時間コースに変更されていました。

 

意味が分からない。

どうして他人がやってものに手を出すのでしょうか?

 

洗濯物を干すのも、物干し台に引っ掛けるのではなく上に平たく置くんです。

しかも重ねて。

そんな風にしたら2台あっても洗濯物を全部干すことはできません。

その上、数日前に私が引っ掛けて干したものを片付けるでもなく、その上に置くんです。

もう、どれが乾いててどれがまだなのか、すべてぐしゃぐしゃで分からない。

乾いてても上に濡れた洗濯物を載せたら乾いたものも湿気ってしまうし。

 

やることなすことすべて私たちの想像の斜め上を行くので、常にクエスチョンマークが私たちの頭の上を飛び交っています。

 

この間何故か私の元に来て、おしゃべりを始めたトーマシュ。

 

私が娘の学校の予定で休んだ金曜日のことを話し始めました。

ヘルプが2人来ていて、一人は器を洗いもう一人は蓋を洗うようにして、器は上の大きな食洗機でトーマシュが洗って、下の小さい2台で蓋を洗うようにしたらとても早く終わったと誇らしげに言います。

 

いや、あのね。

人数が3人いて、機械が4台あるようなもんですからそれで早く終わらない方がおかしいでしょう。

 

その言葉を飲み込んで、笑顔で聞く私。

 

こんな小さい機械でちまちま洗って、セコセコ動いて、自分はサルじゃないからそんなことはできない。頭を使って上にある機械で洗ったんだよ。

 

鼻高々。

 

いや、あのね。

私はヘルプの人と2人でその小さな機械2台で同じくらいの時間に終わるんだけど…。

 

その言葉を飲み込んで、笑顔で聞く私。

 

上の機械はボックスを洗うためにと言われていたので(まぁ、この理屈も不明なんですけどね)、私たちは下で頑張っていたわけですが、それがOKならそれを使うに越したことはないですよね。

 

トーマシュは得意げに続けます。

上の機械を使わなかった時は、自分たちもこの仕事量に慣れてなかったし物凄いストレスだったよね。

だからあなたもあんなにイライラして怒鳴ってたでしょう?

だけど、上の機械を使えばみんなが楽になるし、みんながハッピーなんだよ。

 

意味、わかんねぇ…

 

私が爆発したのは、彼が何もしなかったからです。

持ってくるだけ持ってきて、浸け置き・予洗い・機械に入れるまでを一人でやって、場合によっては機械から出すまでを一人でこなしていたからです。

ついには取り出すだけで入れることもしなくなりました。

私とヘルプが必死こいてやってる最中に、自分が楽をしたいがために、蓋をこのカゴに入れてとか言ってきて、その時間位あるだろう!!!とブチ切れたこともありましたねぇ。

 

彼がやってることは何一つ変わってないんですよ。

機械の前にいて食器の出し入れをするだけです。上か下か、場所が変わっただけ。

予洗いは私たちがやるわけですから。

だけど取り敢えず機械が大きいので一度に入る量が多く、その分進む時間が早いので相対的にみて仕事が早めに終わるのです。

 

それをさも「自分も一生懸命やってたけど、そもそも機械が小さいから先に進まなかったんだよ。それが原因だったの、あなたのあのイライラは」って感じで言うんですから、開いた口が塞がらないとは正にこのこと。

 

お前がちゃんと働いていたらあんなことにはならなかったんだよ!!!

って言いたいけど、何かもう、いいや。

ここまで考えというか認識がずれていると、何も言えませんもんね。

 

その日の“成功体験”に味をしめたのか、今週の月曜日に同じことをする提案をされ、無碍にするのも可哀そうなのでお願いしたら、ヘルプの人が優秀でどんどん片付いていきます。

小さめの器を洗うカゴにセットして、食洗機が止まったらすぐに入れられるよう準備をしていたヘルプさん。

トーマシュが来て、「上で洗うもん、ある?」と言って、ないのを見るや、カゴにセットされていた器をカゴから取り出して持って行ってしまいました。

唖然とするヘルプさん。

折角準備してくれてたのに、申し訳ない気持ちになります。

 

仕事が早いヘルプさんだと、正直、彼の手助けはいりません。

予洗いを済ませたものもどんどんなくなっていくので、上で洗う分がないんです。

 

洗濯にしても食器にしても、他人が準備したものを尽くかき回して回るその才能。

 

もう、ホント、お腹いっぱい…