葛藤 | エルコのブログ ~ドイツはライン川のほとりで~

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ドイツはライン川の近くに住むエルコが、日常の風景をお届けします

去年の12月半ばから始まったロックダウン、今月10日までだったのが延長され、31日までになりました。

 

嫌な予感はしていましたが、やっぱりな…という気持ちです。

 

先週末、「このロックダウンが延長されても、私は娘を保育ママさんの所に預ける!!」と息巻いておりました。

もう、長く続く我慢に限界が来ていました。

 

12月にお知らせがあった時は「自宅で面倒を見られる人は自宅で見てください」と言われたので、渋々ではありましたが従いました。

しかし、働いているお母さんたちは預けるより他ないので預けていました。

働くので預ける。こちらは働いていないから自分で面倒を見る、更に保育費まで払って…です。

今回もまた、接触者を減らすために学校、幼稚園は閉鎖です。

しかし、保育ママさんの所は閉鎖ではありません。今まで同様、働いている人だけ容易に預けられ、自宅にいる人は預けづらくなっています。

 

接触者を減らしたいのであれば、全員一律にすべきです。

働いていようといまいと、預けられません!としてくれた方がこちらも納得がいきますし、実際子供たちも来ないので接触者も減らせるはずです。

 

結局、一人でも来ていれば、そこから派生して接触者は限りなく増えていきます。

保育ママさんの所が、ママさんを含め3人家族。

うちを含め4家族は家族3人で、最後の一組は子供が5人いるので、接触する人の数もグッと増えてしまいます。

でも、男の子の親御さんたちは働いているので、3人が同時にママさんの所にいた事もあるのです。

それならばうちも預けても良いのでは?と思ってしまいます。

行く、行かないは自己判断ですので、理由はどうあれ保育が必要ならばママさんは受け入れなければなりません。

 

働いているならば保育は必要不可欠だから、大手を振って預けられる。

でも、働いていなくても病院の予約なり、外せない用事がある場合は預けられる。

そうでない場合は家で面倒を見て下さい。

それで結局、何が変わったんでしょうか。

感染者は全然減っていません。

 

ロックダウンは何をもたらしたか?

とネットで調べてみても、明らかな改善は見られなかったからもっと厳しくすべきだ!といった内容の記事ばかりが見つかります。

どのくらい感染者が減ったのか、どんな効果があったのかが知りたかったのですが、どうやら何ももたらさなかったのは本当のようです。

 

ロックダウンに意味があったとは、どうしても思えないんです。

こんなものは、たられば の話でしかありませんから、議論をしてもどうしようもないんですけど、ロックダウンしなかったら、感染者はもっとずっと増えていたんでしょうか?

ロックダウンしたから、この程度で済んでいるんでしょうか?

 

子供はどうしても外遊びが必要です。

クソ寒いですが、毎日午前と午後の2回、外に連れて行っています。

公園に行けば子供がいたりします。

子供は子供同士で遊びたがります。

親は距離を取っても子供はそうはいきません。

おもちゃの貸し借りはありますし、一緒に走り回ったり大きな声で話したりしています。

それでも子供の感染が増えたとは聞きませんし、それに伴って大人の感染が爆発的に増えたとも聞きません。

外に行けば知らない人たちに会いますし、その数も増えます。

しかし、保育ママさんの所は子供の顔ぶれは決まっていますし、親も健康だから自宅隔離などにならずに仕事をしているんです。

それなら、保育ママさんの所に連れて行く方が安全なのではないか?と思います。

 

しかし、視点を変えれば「私たちがキャリア」かもしれないわけです。

私たちは検査をしていませんから、陰性かどうかは分かりません。

取り敢えず健康そのものだから外にも出ています。

でも、それが危険なんですよね。

無自覚にウィルスをばらまいているかもしれない。

私たち以外は全員本当に陰性で、私たちが陽性だったら他の子やその家族にもうつしてしまう危険性がある。

だから家にいた方が良い。

でも、家にいたらどうしても外遊びをさせなければなりませんから、外に連れ出します。

そこで子供がいたら一緒に遊んでしまいます。

 

じゃぁ、感染を防ぐために一歩も外に出なければ良いのか?

でも、そこでやっぱり思うわけです。

どうして私たちが?私たちだけが???と。

他の子は、保育ママさんの所に来ています。

他の子も、外に出ています。

その人たちも私たちも、陽性かもしれません。

でも、そこまで考える人、そこまでやる人はいません。

 

そりゃ、そうですよね。生活してるんですから。

 

子供の視点に立ってみれば、家にいてもつまらない。

それなりに時間は過ぎていくけど、毎日代わり映えのしない退屈な日々。

2歳児にそんな感覚があるかどうかは分かりませんが、お友達を恋しがっているのは確かです。

家に幽閉された(とは言いませんけど)、軟禁された(んでもないですけど)生活じゃ、健全な成長が見込めるのか?という、親としての不安があります。

でも、親としての不安なら、保育ママさんの所に連れて行ったことによって、感染して辛い思いをさせる可能性も無視はできませんので、ここでまた葛藤が起こります。

 

保育ママさんの所での経験(や楽しさ)と、万が一に感染してしまった時の苦しさを天秤にかけて、連れて行くかどうかを自分で決めなければならない。

親がいくら家で遊んであげても、それは子供たちと遊ぶのとは違うし、親以外の大人と接してそこから学ぶことは親から学ぶのとはやっぱり違います。

 

何かあったら自己責任。

何にもなくても自己責任。

 

一体何を基準に、何を指針に判断すれば良いんでしょうか。

 

つらつら思うままに書きましたが、それだけ葛藤が凄まじいんだなと、我ながら思います。