俺が本作に興味を持ったのは、カワイイ女の子がたくさん出ていそうだから!ではなく
集客が難しそうな題材や、決して予算が潤沢ではないと思われる厳しい製作環境の中で
俺が面白いと思える、あるいはガッカリさせられることの無いレベルの映画にきちんと仕上げてくる
寺内康太郎監督の新作だったからです
『口裂け女2』しかり、『華鬼』三部作しかり、実写版『マリア様がみてる』しかり
そして『ハロウィンナイトメア』<レビューは⇒コチラ>に至っては
どう考えても負け戦にしかなりそうにない企画ですよ(失礼!m(_ _)m)
寺内監督の良さは、どんなに低予算だったりアイドルや若手の役者がメインの作品でも
キャストの魅力をフルに活かして、決して浮わつかず地に足の着いた作品にするところだと思います
さて、今回の寺内作品の出来映えは果してどうだったのでしょうか?
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金沢に暮らす写真が好きな高校1年生の夏目花菜(のえるさん)
中学からの親友たちが高校で新たな友人関係や世界を築きはじめているのとは対照的に
花菜だけが中学時代を懐かしんで前に歩き出せずにいた
そんな寂しさを断ち切るために花菜は、写真部に入部したり
グループデートをきっかけに彼氏を作ったりしてみたが
決して心が満たされることは無かった
高校最初の夏休み、花菜はもう一度思い出を作ろうと親友4人との海でのキャンプを計画するが…
青春映画の題材というと、真っ先に挙げられるのが恋愛やセックス
後は、主人公が家族や友人との関係で心ならずもハードな環境に置かれたり…
本作はそのどちらでもなく
フツーの…もとい、若干オクテの女の子が主人公の青春映画です
自分の話で恐縮なんですけど、性別は違うけど主人公にそっくりだったんですよねえ、俺
中学時代までは、例えば男女交際に関しては
「ヤマダって、サトウのことが好きらしいぜ~」「スズキって、タナカと付き合ってるらしいよ~」
ヒューヒュー!なんて言っていて、単に冷やかしの対象でしかなかったのが
高校になると急に、休み時間の度に廊下のあちこちでカップルがイチャついていて
カレシ、カノジョがいない方が恥ずかしいという状況になってきて
「何だよ~、つい最近まで冷やかしてたのによー」と環境の激変ぶりについていけずにいたのです
それでもなんとかカノジョが出来たものの
何だかちぐはぐな会話だったり、この映画にも出てくるようなビミョーなデートを繰り返していました
友人関係については、スタートダッシュに失敗し
「友達なんか要らねえや!」と孤高を気取ろうとしていたところ
同類と思われたイケてないヤツらから話しかけられ、流されるままに友人になってはみたものの
彼らが一方的に話す漫画や鉄道の話がどうしてもイヤで
逃げるように明るいヤツらのグループに飛び込んだり…
そんなわけで本作は、俺がいちいち思い当たるネタばかりだったのです
イケてる青春時代を送った方は全く共感出来ないでしょうが
ジタバタとイケてない青春時代を送った方は
あるあると思えるネタばかりじゃないでしょうか
押し付けがましくない、さりげないユーモアも多々
俺はずっとニヤニヤしながら観ていました
主人公の彼氏や写真部の先輩達がいちいち面白くて、絶妙なキャスティングだなあと感心したのですが
本作のユーモアの最大の功労者は、やっぱり主人公・花菜役ののえる(現:小牧那凪)さんと
友人・ミギーちゃん役の浜田彩加さんでしょう
スゴ~く面白かったです!
こんなに面白い青春映画が
東京では渋谷や新宿ではなく、お台場1館だけでしか上映していないのがもったいない!
ちなみに舞台となった石川県金沢市では、市内全てに近い6つの劇場で公開中
プッシュぶりがハンパじゃないッスね
騙されたと思って、ぜひ劇場まで足を運んでみてください
後悔はしないはず!
青春映画の佳作、超オススメです!!