加藤義一監督&脚本・後藤大輔氏の新作ピンク映画

下町のとあるもんじゃ焼き屋「まんきゅう」
店主・鉄五郎(牧村耕次さん)の亡き息子の嫁・マチ子(里見瑤子さん)と
いつかは店を継ぎたいと夢を抱いている店員・八郎(小滝正大さん)が切り盛りするも
月島などの観光名所には敵うはずもなく
病に臥し弱気になった鉄五郎は、とうとう店をたたむ決意をする

ところが鉄五郎は、風の噂で
過去の修行時代に恋に落ちた女性との間にもうけた子供が
お好み焼き屋をやっているらしいと聞いたことを思い出し
その子か、または孫を探し出し、店をお好み焼き屋として繋ごうと考える

あらゆるSNSを使って呼び掛けたところ
大阪から鉄五郎の孫だと名乗る南(神咲詩織さん)
京都から同じく孫だと名乗る桃子(早瀬ありすさん)が
広島から息子だと名乗る昌造(那波隆史さん)が現れた

彼らは本当に鉄五郎の肉親なのか?
そして、もんじゃ焼き屋「まんきゅう」の運命は!?

昼ドラなら、愛と欲が絡むドロドロのお話になりそうなネタですが
そこは舞台がもんじゃ焼き屋ですし、加藤&後藤コンビのピンク映画ですから
そんなヒドいことにはならず
なんとなくほのぼのした下町人情劇的雰囲気が全体に漂っています

八郎役の小滝正大さんは、『来訪者X 痴女遊戯』の時と同様の怪演
きちんとカラミを見せる気ないだろッ!?とツッコまずにはいられない暴走ぶりは
かなり危ういラインですが、観ていて笑えるし俺は好きだなあ
八郎と桃子の存在は、いいスパイスになっていると思います
桃子役の早瀬ありすさんも良かったです

逆にメインの南と昌造のキャラが若干弱いかなあ?

それと鉄五郎とマチ子とのカラミは、話が停滞するだけで
ちっとも作品に貢献していないので整理すべきだった気がします
2回は要りませんにひひ

でもまあ、こんな細かいことを言わなければ
のほほんと楽に観ていられる及第点の一本

途中はグダグダでも、ラストはなんだかんだでいい感じに締めてるし
わりと乱暴な設定やテキトーな展開も
劇中の登場人物自らツッコミを入れさせたりもしているので
ああ、作り手側はきちんと承知しているんだなということで、許しちゃいますニコニコ

ある種スタンダードな、昔ながらのピンクっぽい作品

たまにはこういうのも悪くないよねグッド!

ヒロインの神咲詩織さんは
観ながらずっと「誰かに似てるよなあ」と思っていましたが
やっとこさ思い出しました

そうだ、山田まりやさん似だ!ひらめき電球

(ピンク映画は、観たい!と思ってもいろいろ努力を要する可能性が高いと思われるので
「使える度」評価はつけません)