倉沢愛子「大東亜」戦争を知っていますか その2 | 気になる映画とドラマノート

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倉沢愛子「大東亜戦争を知っていますか」その2

 


 

 倉沢愛子の解釈では、日本人が東南アジアの白人支配からの独立を望む運動家がどんなに国を思っても、それは日本人の野心を秘したアジア支配の邪悪なアジア主義にだまされているというのだった。

 


 

 ベトナムのファン・ボイ・チャウとクォンデ侯、インドネシアのスジョノ弁護士、フィリピンから(アメリカに反発して追われた)リカルテ、ビルマのアウン・サン将軍、を支援したのは、日本の軍人やアジア主義者、国家主義者だから、その支援はだましの手口だと、倉沢愛子には、解釈される。

 


 

 しかし、人は事実を直視するならば、日本に対して独立戦争を戦った国はただの一国もない。東南アジアで起きた戦争は、もちろん独立戦争ではなく、植民地支配を死守する欧米の、東南アジア各地域の支配国が自分の領土の死守のために、その地の男子をタテにして日本軍と戦った。

 


 

 中国の場合にしても、日本が戦ったのは、あくまでも、中国国民党であり、中国共産党であって、統一政府が日本からの独立を目指して戦ったわけではない。

 


 

 中国国民党が打倒した清国政府が日本に貸与を承認した満州を、寄こせといっただけであり、満州は日本の領土ではなかったと同時にまぎれもなく、中国の領土ではなかった・・・というのも、中国国民党と中国共産党が相互に統一政府を承認しないのだから、満州はどこの国の領土という確定がなかった。

 


 

 それが、独立戦争であるわけがない。


 グアム島もハワイ島も、アメリカが併合したままで、独立戦争が起きなかったが、日本が欧米からの植民地解放をした場合に、アメリカにおけるグアムのようになったか、日本の強権による新たな支配がはじまって、日本に対する独立戦争が起きたのか、誰にもわかるわけがない。確実なのは、倉沢愛子らが、日本は欧米を追い払って日本がアジアを支配しようとしただけで、独立を応援したのは、腹に一物あっての、詐欺なのだ、と言い張っているにすぎない。


 正しくは、日本が支配したあとに、どうなったか、日本は独立をあくまでも禁じて、日本の都合がよいように利用して、独立戦争がおきたか、意思を尊重する方向に進んで、ある国はハワイ、グアムのように、ある国はフィリピンのように、独立したかは決めつけられないとしかいいようがない。


 ただ、確実に言えるのは、日本は欧米とちがって、あらたに領土となった地域の人々に教育を提供し、現地の大学で学び、現地の大学教授になることも、現地の官僚になって、日本人の上司になることも可能だった、ことがそのヒントになる。


もし、倉沢愛子が、日本の東南sジアの独立運動家への支援が将来の日本支援の罠だというのが、国家主義やらアジア主義だの、あるいは軍人だからだ、というなら、ドイツヒトラーのフランス支配やポーランド支配をやめさせたのは、ソ連軍であり、アメリカ軍という軍隊ではないか。


そして、倉沢愛子もご存知のとおり、アメリカ軍は産軍複合隊で、ソ連は収容所列島を作った一党支配政権であり、両国はドイツと朝鮮を分断し、世界を核戦争の危機に直面させることになったんではないのか?


ソ連はベトナム共産党を支援し、アメリカは、南ベトナムを支援したことが、ベトナム戦争を長期化させて、ベトナム人の多大な犠牲を帰結したことも、確定した歴史だ。ソ連かアメリカが早くひいていれば、ベトナム人の犠牲者はもう少しすくなかったろう。



 侵略、核装備はなんともなくて、実際にどうしたかわからない日本は、欧米に代わってアジア諸国を支援したならば、かれらをどこどこまでも、抑圧したと言い切れるのだろうか。


 少なくとも、こうした私の見方は、アジアでは珍しいことではなく、現在の日本人の礼儀と信義を重んずる姿勢を見て、アジアの人々は、あながち日本が欧米に代わってアジアを保護しても、遅かれ、少なかれある国は、アメリカにおけるフィリピンのように、イギリスにおける香港のように、またある国はオランダ領グアテマラやハワイ、グアムのように、融和したかもしれないと言う判断を下している人々はけっして珍しくない。


 例えば、チャンドラ・ボースの親戚のクリシュナ・ボースは、カルカッタで「東条英機に感謝する夕べ」を開催して、東京裁判が公正中立ではなかった、と違憲表明を行った。


 フィリピンのマパラガットでは、州知事が参列して、神風攻撃隊の戦没者の国のために生命を投げ出した崇高な精神が深い哀悼の意を持って慰霊祭が行われた。


 また、タルワック州の同じ慰霊祭では、村民が日の丸の旗を持って、遺族を歓迎した。


 パラオ共和国のクニオ・ナカムラ大統領は日本の国際的立場をあくまでも支持すると表明している。


 井上和彦氏がシンガポールのコタバルの戦争博物館を訪れたところ、館長は「1941年に日本がしんがぽーるにおいて、欧米の植民地支配に挑んだことを地元の人々に知ってもらいたいと言った」という。


 しかし、一方、館長の思いを知らない日本の観光旅行ガイドブックには、シンガポールの戦争博物館は、「日本軍のマレー侵略と日本軍への抵抗のあと」を紹介していると、解説されている。


 当時、シンガポールはイギリス領であり、イギリス軍がシンガポール現地人の男性を兵士にしたてて、イギリス軍の混成軍がイギリス支配の維持を目的として、日本軍と戦った。これを忘れた日本の観光解説は「日本軍への抵抗」だと書く。


 現地の館長が「その戦いが、現地人の抵抗ではなく、イギリス人の日本への抵抗だった、明確に認識しているのは、あまりにも当然ではないか。


 また、もうひとつ明記したほうがいいことがある。現在、アジア、台湾、太平洋の南洋諸島で、戦争時代に日本人と関わりあった人々が、ある種のなつかしさをともなった表情で、日本語を話す事実は何を意味するのだろうか?


 本当に東南アジアや南洋諸島の人々が、日本軍の接し方に悪意の影を感じながら日本語や、日本の歌を覚えたとしたら、普通、日本語も、日本の歌も知っていても知らないふりをすると考えるのが当然ではないだろうか。

 あの、恐い、悪辣で残虐なことをする日本人だと語り伝えられているなら、果たして戦後あまり行き来のない南洋諸島や東南アジアの国々にテレビの芸能人が訪問に行って、ああ、あの恐いと語り伝えられた日本軍人の子孫が、来たのか、なんでこんなにニコニコとやさしいのだろう、不思議だな、ということになるはずではないか、また、あるいは、わたしたちの祖父、祖母は日本軍に虐殺されたのだ、と食ってかからないだろうか。


 現に、韓国人はそうなのである。ベトナム戦争の恨みや最近のフィリピンにおける狼藉のひどさによって、韓国軍の残虐行為のあとが碑に残され、フィリピンでは、連日のように、韓国人のまにらにおける金持ち社長が殺害されて、韓国の放送局では、「またも、同胞(韓国出身者)が殺害されました」と報道されている。


 また、なぜ、在日韓国人、朝鮮人(すべてはなく、日本の罪悪を言う人)の方々のうち、なんで、極悪だった日本人の子孫がケロッとして楽しい歌やお笑い番組やらスポーツを語り合っていることに、偽善と無知を感じて、こんな呆れた人たちとはともに同じ空気を吸えない、とばかり、ある程度お金が溜まったならば帰らないのか、少なくとも、祖父の時代にあんなことをしながらケロッとしているこの国に自分は、我慢に我慢を重ねながらいるんだ、と言い切れる人がどれだけいるだろうか。案外、日本人はやさしい人も多かった、ということが本当だということなのだ。


 そうではなく、あの極悪な日本民族のさすがの性根が現在の日本人にもあるというのなら、何百億と祖国に寄付をしなくたって、行って祖国の土地の大地主になれた人は相当に多いのである。少なくとも日本政府に相続税を取られることはいやではあるまいか。


 姜 尚教授などは、年をとって、天皇のいる日本の地に墓を持ってもよいのだろうか。


 もう一度言うと、これは台湾の人々が日本に親しい感情を持っている事実はいうまでもなく、韓国でさえ、ただひたすら公教育やマスコミ、ドラマにおいて日本の罪業が教育されることはあっても、家庭の中で日本人を噂や新聞や公教育とは別個に、目撃談として家庭に語り伝えられている日本人への恨みは意外に、少ないのだと、韓国出身のオ・ソンファさんが子供時代に家庭の中で、日本人を悪く言う話は実際のところ、なかった、と言っている。


 この呉善花の家庭の体験と、韓国の公教育、マスコミの日本観の落差は何を意味するのだろうか。


 朝日新聞の岩垂弘が「北朝鮮は地上の楽園」と言った事実。社会党がソ連にたびたび友好団を送った事実。北朝鮮の朝鮮労働党と社会党は、友党だったこと。

 日本共産党の最高指導者だった宮本顕治は、あのルーマニアのチャウシェスク独裁の友好関係を結んでいた事実を思い合わせればわかるだろう。


 すなわち、彼らはつねに、アジアは日本を警戒しているといいながら、そのアジアは実際には、韓国、北朝鮮、中国のロシアマルクス主義の思想の流れを酌む「帝国主義侵略観」に立脚した歴史解釈をしているのであり、


 人は気づかないか?なぜ、現に日本によってアジアの植民地独立の機運が生まれ、アジア支配を失ったのに、また、現に日本と戦って多くの兵士の犠牲があったのに、英国にも、米国にも随分な親日家がいて、オリンピックでも文化でも、日本を応援するアメリカ人、イギリス人、フランス人が多くて、逆に、さほど日本から被害を受けていないドイツ人こそ、現在の日本人に対して、原発問題や歴史解釈について、ドイツは深く反省したのに、日本の態度はおかしい、というのだろうか。


 その真相は、ドイツが東ドイツはもちろん、西ドイツ労働組合にソ連社会主義への共鳴があり、韓国労働組合に社会主義への共鳴があって、常に、環境破壊から、軍備問題まで、「帝国主義」批判の枠組みで見ようとすることに、その真相がある。英国、米国にかつての本格的交戦国であるのに、その割には好意的な人々が存在しうるのは、アメリカ、フランス、イギリス、中東、トルコ、東南アジア。台湾に日本にたいする親和性が見出されるのは、ソ連発祥の社会主義理想観の希薄になった国であり、日本の朝日新聞、社民党、共産党、民主党、中国、北朝鮮、韓国(親北朝鮮派とマルクス主義系学者の影響を受けた労働組合の掌握するマスコミという状況がある。現に、韓国では、テレビ局労組は番組が廃止に追い込まれようと、三ヶ月以上ものストライキをかける)