from 工藤
日曜の今日は朝10時から教室を開放しています。自習質問のある方はどうぞ!
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朝イチに教室にやってきた一高の男子。来るなり「数学の漸化式が…」とテキストを広げる。
この生徒には先週の日曜日も数学をつきっきりで教えた。なかなか要領を得ないようなので、数列の授業を一通りするかい?と聞くと是非!とのこと。
基本パターンを教えた後に、じゃあこれをやってみようと例題を出す。
が、当たらない。2回目でも当たらず、3回目でようやくといった感じ。
中学生で、一高生や二高生と聞くと、彼らは頭が良くてなんでもズバズバ解決できる天才だと思っている人たちが多い。そういう人もいるにはいる。体感的には1割ぐらいだろうか…いや、そんなにはいないかも。多くは別のところに才能がある。
この生徒もそう。授業を進めていくうちにやはり…と感心したことがあったので言った。「やっぱり君はたいしたもんだ。どうりで一高に行くわけだ」
生徒は自身の解答がボロボロで理解もままならないのにどうして…という表情で理由を聞いてきたので言った。
板書を書き写さないところだよ。
多くの生徒はいろいろ教えた後、それを全部、最初から最後まで赤ペンで書き写す。
でも君はじっと板書を見て何となく分かったかなとなったら、すぐに板書から視線を外して自力で解こうとした。
途中で分からなくなったときだけ一瞬こっちを見る。見てはいけないものを罪悪感を感じつつちょっとだけ…みたいな(笑)。で、方針を確認したらまた目を切って自力で解こうとする。そこが素晴らしい。
何気ないことなんだけどね。持って生まれた性格なのか、はたまた途中で手に入れたのかは知らないが、それが多くの人はできない。
実際、自力でやって、右に行って壁にぶつかり、左に行ってまたぶつかりと、なかなかゴールまでは行けないけどね。でもそれは大した問題ではない。試行回数が解決する。
君は朝イチに来て長時間取り組む忍耐力もある。
失敗をいとわず、自力でやろうとする性格と、時間をかけてやれるその情熱。この二つがあるからどうりで…と思ったワケ。
生徒は「あ、そうスか…自分は数学が苦手で」と、また手元とにらめっこ。
いや苦手でも、何回も何回もそのやり方でかかって行けば力つくから。頑張れよ!
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(まとめ)効果的な学習のポイント
・模範解答の丸写しはしない。自力で解く。
・分からなければ解答解説を見てもいいが、理解したらすぐに解答を閉じて自力で再現する。
・途中で分からなくなったらまた見ていいが、理解した後はやはり閉じて自力で進める。

