自習室。試験勉強をしている生徒たち。
中1の少年に声をかける。「それにしてもキミのワークの文字……あまりにひどくないかい?」
少年「いや違うんですよボク、右手をケガしちゃって左手で書いてるんです」
そっか~それじゃ仕方ないか~…と同情すると、前に座っていた少年が、
「お前、こっちは右手で書いてたべ!こっちもきたねーぞ!」と鋭い指摘に、言われた方もケラケラ笑う。お前ら、カワイイやっちゃなあ
中3の部屋に戻ると、赤シートを使って音楽のテスト勉強をする女子生徒が。
ん?合唱コンクールの自由曲の曲名がテストに出るの?
「そうなんですよ~…」
え?ウソでしょ?
どれどれ……
「他のクラスの自由曲の曲名」……
ひえ~!
「どう思います~?」
いや~…ノーコメントで
この時期の中3定期試験の国語は「敬語」がポイント。「毎年やってるけどこれがきちんとできる中学生にお目にかかったことがないよ。敬語は重点的にやろう」
結果はやはり誰もかれもがボロボロでした。まあね、敬語の使い分けは大人でも難しいから。追加プリントを渡すので家でもやるように!
昨日のブログにも書いた変人男子に学校ワークが終わったかどうか聞くと、まだとのこと。
「提出しないの?」
「ふ~ん、さあ…」
「内申低いんだろ?やろうと思わないの?」
「う~ん…どうでしょう」
ふーん…その感じ…やっぱり変わってるなお前は。でもオレはそういう人間が好きなんだ。じゃあとっておきのアドバイスをしよう。
先生に「なんでやってこないんだ!」と怒られたらこう言うんだ。
「先生、やってこないわけではありません。ボクはただ愚行権を行使しているだけです」と。
「愚行権?」
そうだ。自由権とか平等権のようにこれも人権の一つ。たとえ他人から愚かだと判断される行為を行ったとしても、誰に迷惑をかけているわけでもないのだから、決して他人からとがめられることはない自由のことを言う。
だから、真顔で先生にこう言うんだ。
「先生、ボクがやってこないのは愚行権を行使している結果です。
いまは多様性の時代ですよね?
ならばこの権利も認められるべきではないでしょうか。
ってことでなにとぞよろしくお願い申し上げます~(クラス笑)」
ただこの権利には一つ問題があってな。
この権利を行使したことによって他者から批判や低評価を受けた場合、本人はそれを甘んじて受けなければならない。じゃあがんばってな!