ある日の個別指導の様子を。
・左奥は数Ⅲをやる一高男子。最近よく自習に来て、武士のように寡黙に淡々と数学を進める姿が見られる。数学は勉強しなきゃ、勉強しようというスタンスでは続かない。さあて、お楽しみの時間がやってきたなあという感覚。高尚な遊びと捉えて数学に向き合えるかどうかが大事で、この男子生徒はようやくその域に達した感がある。いいぞ~!
・その手前は中学のときから数学が苦手な高2男子で聞いてくる質問は基礎の基礎レベル。しかしそういうのに対して笑ったり軽く見たりはしない。自分の経験でいうと、家電屋に行ってルーターだのシムカードだのよく分からない横文字を店員に聞くとき、「こんなのも知らないの?」みたいな感じで笑って対応されて超ムカついたことがある。数学も同じこと。基本を聞いてくる生徒には、これはね…と真顔で真剣に説明し、場合によっては2回、3回説明する。
・その手前2人は部活で忙しい育英高校の1年女子。前の席の女子は偏差値的にはナンバースクールの学力があったものの、高校では部活を専門的にやりたいという希望があったため育英に。しかも部活がやれない特進ではなく部活もやれる英進に進学。それはそれでいいんだけれども、問題集を見るとやはり内容が簡単で本人も力を持て余している様子。う~ん、来週から難しいテキスト渡すのでそれをやっていこうな!
・右手前には幼いころからバドミントンをやってきたウルスラの中1男子。カリキュラムが違うので公立中の生徒と一緒に集団授業をやれないのと、オフの日が一日しかないため個別で授業。この日は数学の先取りを実施。
普段、練習練習で勉強する時間がないとのこと。でもそういう選択をしたんだから仕方ないよねぇ、部活を一生懸命頑張ろうな!と言うと、「定期テストの点数が低いと部活を停止させられます」と本人。「ええっ?低いって何点?」「30点です」「それなら…いや、じゃあ頑張ろうな!」
・後ろには最近再入会した向山2年男子。中学のときは誰かに手取り足取りサポートしてもらわないと問題を一つも解き進められなかったお坊ちゃんも、今はまずまず自分で進められるみたい。成長したね。
・隣にはナヨナヨしている高専男子。聞いてもないのに「学校楽しいです~」「執行部に入りましたー」
ほ~う、お前みたいなフニャチン野郎が執行部なんて務まるの?てっきり毎日ガールハントでもしているのかと思ったよ。
「だからです」
はい?
「だから執行部に入りました」
どういうこと?
「いや、かわいい女の先輩いるから」
お前…ホント女好きだな!情けねえ野郎だなまったく。。。
・その後ろには高2女子。お母さんとうまく行ってるのか尋ねると、自分がたまたまスマホを触った瞬間にタイミングよくその場に現れて怒られる。ホントにたまたま、その一瞬だけなのに。どうしていつも怒るのかとブーイング。
いやあね、そりゃお母さんにも冷静になってもらいたいけどね、親も完璧じゃないのよ。その現場を見たら瞬間湯沸かし器のように、ほら「また」やってる!「だから」成績が!と言いたくもなるよ。タイミングが悪かったと思ってあきらめな。。。って、ところで何それ。
なにその、英単語10個ずつ書くみたいなやつ!
「ちがうの!これはね私、覚えられないから…」
バカ!そういう無駄なことはヤメろよ!中学生か!
高校英語は書けなくていいの!読んだ瞬間に意味が取れればそれでよし。冊子を何度も見て聞いてシャドウイングしろって何度言えば分かるの!
「分かったから!そんなに急に怒らないで!」
怒るわ!お母さんの気持ちがよく分かったよホントに…。
・後ろには一高と向山の1年男子。英単語テストに苦労している様子。小テストは毎回やるから覚えて来るように!
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本日は13時から質問対応&個別指導で自習生がたくさん。
20時少し手前、今日髪を染める予告をしていた一高1年女子が来場。「帰りにちゃんと自習に寄るってすごくないですか?」
「いや~それはエライけれども……なんか変わったね…」
「でしょう?」
「顔は白いわ、口紅は赤いわ、服装もド派手と来たもんだ…」
「髪さ~、希望の色にならないから結構苦労したんだよね~」
「帰り気をつけろよ。バ~ニラバニラ高収入!に引っかかんなよ」