遅れて教室入りすると、自習生があちこちに。
ほどなく海和先生から報告。
「卒業生の高1が来ています、英語、特に英単語の学習はどんなことをすればいいのか、工藤先生に聞きたくて来たみたいですよ」
へ~それはそれは。こうやって卒業後も頼ってくれるのはうれしいもんだね
ところで誰なのかと聞くと、二高男子と南男子の名前が。お~~![]()
ただ、会いに行く前にちょっと気になることがあって言いました。「オレ、あそこのご家庭から嫌われているかもしれないんだよね」
え?なんでですか?と海和先生が目を剥く。早坂はニヤついている。そりゃアンタは嫌われるさとでも言いたげだ。
「いや~…1月にやった中3の最後の三者面談、お母さん来てないんだよね。まあ確実に二高に受かるから面談の必要もないと言えばそうなんだけど」
「へ~そうなんですか」
「しかも合格発表が終わってからも本人とは電話で話したけど親御さんとはなくて…」
「はぁ……。それで、なんで嫌われていると?」
「1月から3月頃、字が汚いとブログで書いたのが原因じゃないかな。字が汚すぎて読めな~い!とフザけた感じの内容で。
オレ、あいつのことは好きだから名前も出したの。やれ、これはダメ、あれも出すなって言ってくる人がいるけどさ。でもあいつはそういう庶民じゃなくて絶対的な王だから。そういうチマチマしたことにはこだわらないと思ったんだけど……お母さんはカンカンに怒ったんじゃないかな。
『もうっ!なんなのコイツいったい!アタシのカワイイAYTちゃんの答案にバツをつけてしかもそれをブログでさらすなんて!信じられない!』と」
「え?いやそれは無いでしょう。
……あ!そういえばお母さんから合格後に電話来ましたね」
「え!?」
「字が汚いのは私もずっと思っていた。親から何度言っても聞かないところを、ブログ見たら工藤先生が何回も言ってくれて。感謝していると」
「え~~~~
!そういうことは早めに教えてね
メンタル弱いんだからオレ……」
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ということで、意気揚々とアヤト君に会いに行くと、因数分解をやっていました。
「ここは楽しいところだな。難しければ難しいほどいい」
「いや~なんかヘンなんですよね。ここから先に進むにはどうしたら」
(つづく)


