最近の中3授業では、新しい知識を教えるよりも、失点を防ぐための授業が中心になっています。たとえば……
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むかーし、昔、その昔。一人の中3男子がおりました。
その子は中2からの2年間で偏差値が20ポイントもアップして65にまでなったものの、
諸事情から公立は絶対に落ちられないと、データ的に合格確実な東の方にある高校を受けました。
受験後は手ごたえ抜群だったようで、教室に戻ってからも一緒に同校を受験した友達4人に、どのように通う?オレはチャリで行くつもりだけど。どこを通っていく?など合格はすでに決まったかのように話し、まだ結果に自信が持てない周囲の友達は苦笑いしつつも彼に話を合わせていました。
しかし合格発表では……
その4人の名前は掲示板にあったものの、彼の名前だけがありませんでした。
呆然と立ち尽くす彼と私。どこをどう考えても落ちるわけがありません。
それから2週間後―
ふと書類整理をしていたら彼が教室に置き忘れたプリントの束が出てきました。
それを見て絶句しました。「これだ……落ちた原因はこれしかない……」
そのプリントには、ミミズがのたうち回ったような文字がビッシリ書かれていました。
字が汚いことはこれまでずいぶん注意してきました。
その都度、
「これぐらい見えるじゃないですか」
「これは3です。yじゃありません」
「ハイハイ、消せばいいんでしょ」
「本番ではちゃんと書きますよ」
と言われてきました。
そのとき私は心に誓ったのです。
次年度からは生徒の字の汚さは絶対に許すまい。
特に受験直前期にそんなことをする生徒がいたらとことんバツをつける。嫌われようが鬼と言われようがバツをつけると。
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「なんだコレは!エヌなのかエックスなのかさっぱり分らん!」
これはルートだって甘いぞ。
ちゃんと下から跳ね上げて書くんだ!
「これはなんだ!yなの?3なの?も~う……
字が汚すぎて読めな~~い!!!!」
こんなんで落ちたら泣くに泣けない。
頼むぞホントに!



