宿題がなかなか終わらない生徒たち。

家ではどう過ごしているのか保護者面談で聞いてみました。

 

 

・中3女子とお母さん。

普通女子というのはマジメ種族であることが多いのだけどもこの子はあまりやりません。だから成績もパッとしない。

 

面談に現れた、見た感じ上品なお母さんにこのことをどう思っているのか尋ねると、ニコッと娘に微笑んだ。「ねえ~。どうしてなんでしょう」

 

(へ~、和やかでいいなあ。自分だったら「やれよお前!」と叱責するところだけど、最近の親御さんはあまりがっついてないというか…ほのぼのとしているな~)

 

「というわけで現状、南高校までは少し足りません。三桜なら圏内にはいます。志望校は今決めることではありませんが、南を目指すなら少なくとも宿題はやってほしいです。三桜なら今のペースでもいいでしょう」

 

もしかしたらあまり勉強、勉強言わず、マイペースを好むご家庭なのかもしれない。それならば別に私の出す宿題はやらなくてもいい。

 

この子は私の授業中、食い入るように話を聞き、解説の一つ一つにうんうんとうなずきながら問題を解き進めるから理解力、吸収力が十分ある。だから他人に抜かれずに現在地にとどまっていられるのだろう。

 

そこからジャンプアップするには今後演習量が必要だが、そこは各家庭、優先順位があるわけで。ひとまず現状は伝えられたから良しとしよう。

 

 

・中1男子のお母さん。家ではさっぱりやりません。ゲームばかりで。宿題はいつやっているんでしょうと笑う。

 

家で勉強も宿題もやらない。これでは塾に行く意味があるんでしょうかと目の前で言われることも多々ある母親との面談。

 

そんな中、こちらのお母さんは困ったわ~と言いながらも顔は笑っている。どうやら懐が深そうだ。こういう母親に育てられたら子供も幸せだろうな…。そんなことを思いながら私は言いました。

 

「う~ん、まあでも授業中にメチャクチャ手を動かしているし、授業の反応はすこぶるいいし。もしかしたら授業内で理解を完結しているのかもしれませんね。それならそれでやらなくてもいいと思います。もしダメなら小テストなどの結果で分かることだし」

 

「それでいいんですか?やんなくても…」

笑顔のお母さんが心配そうな眼差しを向ける。

 

「中1内容はまだそんなに難しくないので、私の授業さえしっかり聞いていれば大丈夫です。これが中3にもなると範囲が膨大で陰の努力が必要になってくる部分があるのですが。

 

それに家でやっている姿が見られればいいというものでもないですよ。中にはただの手の運動になっている子もいます。女子に多いのですが。

 

長時間机に向かって、カラフルに丁寧な文字でテキストを埋めて、漢字や英単語を10回ずつ書くのもためらわずに指示通りに書いて、記述問題などは一字一句正確に解答を写して…

 

なんといったらいいのか…つまり頭を使った勉強をしていないんですよ。

 

これはある意味、悲劇です。

こういう子の親御さんは、ウチの子はとても勤勉だと思ってるんでしょうけどとんでもない。テストではなかなか点が取れませんね。

 

それならゲームをやっていた方がまだいい。あれはメッチャ頭を使いますからね」

 

「確かに…。でもそうなんですね、それを聞いてホッとしました」

 

「いま数学は文章題に入っています。あれは宿題をやらないと点は取れないので、今後は机に向かう時間も増えるでしょう」

 

 

・中3女子。成績は偏差値50台⇒60⇒64と来ているが宿題は男子並みにやらない。

 

「(ボーダーライン越えまで)あとちょっとじゃな~い!頑張ろ~う!」とおっとりお母さんが声をかける。女子が神妙にうなずく。

 

母「日曜日とか教室開いてないんですか?ウチだとやれなくて…」

私「え…日曜ですか…自習のために…」

 

母「いや、先生もお休みないのは分かりますが、開けるだけだったらね~。ほかの塾は開いているのに」

私「ええ~っ?ほかは開いているんですか?」

 

生徒「○○とか」

私「へ~…(バイト代がかかるけど…開けないとダメかなぁ~やっぱり…年中無休になるなこりゃ汗)」

 

母「家だとすぐにケータイに走るんです。塾だとほら、先生に預かってもらってとかで~」

私「はぁ…あせる

 

母「先生のところはどうしてます?」

私「ジジババが買い与えてしまったから今さら取り上げにくいのですが…、テスト前は預かりますよ」

 

母「そうですか。ウチはね~…私は取り上げにくいかな~」

私「え?なんでですか?」

 

母「だってもし取り上げたら、一生クチ聞いてもらえないかもしれないじゃないですか~」

私「ええっ?」

 

母「それはねぇ~ちょっとイヤじゃないですか?」

私「はぁ?別に!全然構わないんですけど!(つか、なんでそれを子供の前で言う!)」

 

思わず隣を見る。女子は眉をひそめて苦笑いしている。「その通り。一生クチ聞いてやらないよー。もし取ったら暴れるからね!」とでも思っているのだろうか。

 

(いや~それにしても可愛いな~お母さん!そんなこと気にしてんの!だって機械代と通信費払ってんのこっちだよ?…テンネンやな~…)

 

その後もお母さんが何かを話しているが、全然耳に入ってこない。なぜなら「一生クチを聞いてもらえない」が刺さりに刺さって私は涙が出るほど笑い通しで…(スイマセン!)

 

そういえば何年か前にいたな~。ゲーム中毒の中3男子のお母さん。私がゲーム機を奪ったらいいのにと提案すると、一度それをしたことがあって、そのとき子供がキレて部屋中のあちこちの物を投げて暴れたという話。

 

いや~…完璧にジャンキーじゃないの…汗

 

そのレベルまで行く前に何とかならなかったかな。こういう話を聞くと、お母さんはともかくオヤジは何をやってんだと思う。子供が自分のワイフに物を投げるのを見てどうして黙っていられるんだろう。不思議だ…。

 

子供が働いて買ったものならともかく、親が買ったものを取り上げるのはこちらの当然の権利じゃないの?

 

ちなみに自分は中2の真冬に月給2万5千円の新聞配達を4か月やってどうしても欲しかった当時10万のCDコンポを買った。毎日深夜3時に起きて手足がかじかむ中、犬にほえられる中、深く積もった雪の中を一件一件、3時間かかって120部配って…。あれを親に取られたら多分この男子と同じことをしただろうな。

 

でも買い与えられたものならさ!話がまったく違うじゃん!

 

それで子供にキレられたら決別でも、勘当でもしたらいいんだよ。どうせそいつはロクな生き方はしないから。

 

ってわけでウチも宿題をやらないので、今月20日までにコンプリートしなかったらスマホ解約、ゲーム機没収を約束させました。やりたいならどうぞ自分で働いて買ってください。